ヒャダイン、岡崎体育が伝えていくDTMの面白さ 2021年の音楽シーンについても聞く

ヒャダイン&岡崎体育インタビュー

 ヒャダインと岡崎体育がMCを務める『ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック』(NHK Eテレ)のSeason 2が、2021年1月5日よりスタートする。

 パソコンやスマートフォンがあれば誰でも気軽に音楽制作を行うことができ、世界に発信することのできる現在。『ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック』は、ヒャダインと岡崎体育が毎回ゲストを迎え、トークしながら実際にその場で楽曲を制作し、DTMの気軽さ・楽しさを伝えていく番組だ。2021年の放送が好評につき、Season 2の放送が決定。今回は意外なミュージシャンをスタジオへ迎えながら、作業スペースや楽曲データの公開、MCとの即興コラボなどを行っていくという。

 本日1月2日に控える正月特番を前に、リアルサウンドではヒャダインと岡崎体育にインタビューを行った。Season 2収録の感想から番組が目指す未来、さらには2021年の音楽シーンについて感じたことや二人がよく聴いていた音楽など、限られた時間の中で幅広い質問に応じてくれた。(編集部)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

出演者も学ぶことが多い

ヒャダイン、岡崎体育(写真=林直幸)
ヒャダイン、岡崎体育

ーー『ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック』Season 2がスタートしました。収録してみた感想を教えてください。

ヒャダイン:Season 1よりもSeason 2の方がスタッフのみなさんとリレーションもとれていて。番組として目指すこと、やりたいことーー「DTMは誰でも簡単にできるんだよ」ということがより鮮明に視聴者に伝わるような仕組みになっているんじゃないかなと思っています。

岡崎体育:教育番組としての本来の姿であり、新しい形でもある。Eテレのトップリーダーになっていけたらいいなと思っています。この番組を通していろんなことを学んだり挑戦していったり、自分のできることを増やしていく。そういう楽しさをテレビで学ぶということを今の子たちにもう一回アピールしていきたいですね。DTMにさわってみたいという子はたくさんいるし、やり方がわからなくて諦めてしまった人たちの背中をもう一度押せるような番組になれたらいいなというのが一番です。こうやってシーズンを重ねてやらせてもらえているということは、おそらく需要もあるのだろうし、番組を作るスタッフや我々出演者の熱量も改めて実感しました。

ーーSeason 1でのレギュラー化以降、様々なゲストが出演されてきましたが、その中でも印象深かった回は?

ヒャダイン:眉村ちあきさんvsTORIENAさんの回(「作曲実況×眉村ちあき・TORIENA」)はめちゃめちゃ面白かったですね。一つのお題に対して二人が制作を1からスタートしていく過程を見ることができたんですけれども、本当にやり方も違えばできる完成した作品も違うし、アプローチや解釈の仕方も違っていて。そういったクリエイターのゼロから1を作る瞬間が見られたので、この番組らしさもありつつ、「DTMを極めたらああいう風になるんだな」という初心者・ビギナーのその先がちょっと見えたような回だったなと。岡くんはどうですか。

岡崎体育:僕は出てくれた人たちは本当に全員印象に残ってるんですけど、なによりもみなさんカメラが回ってないところでもすごく楽しい番組って言ってくれるんですよね。

ヒャダイン:言ってくれるよね。

岡崎体育:加藤シゲアキ(NEWS)さんも言ってくれていましたね。MCをやっている側としては楽しんで番組に臨んでくれているのが本当にうれしい。みなさん自分語りではなく「どうしたら見てくれている人たちにDTMについてわかりやすく伝えられるか、良さを伝えられるか」を考えてコメントしてくださっていて。ゲストも含めてみんなが向かっている方向が一緒になっている瞬間が番組の中でたくさんあるし、そういう時に喜びを感じます。

『ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック』(写真=林直幸)

ーーゲストのDTMの使い方で意外なものはありましたか?

岡崎体育:みなさん使い方は本当に様々ですが、全体的に僕は学ぶことが多くて。そもそも自分自身正しい操作方法とか便利な方法も知らずに独学でやってきたので、ゲストの方々の話を聞いて「そんなショートカットあったんや」とか「そんな風にして音調整したりできるんや」と発見することがあります。MCの身ですけど学んだことを実際に家に持ち帰って、教えていただいたアプリをダウンロードしたり、コマンドを使ってみたり、すごく勉強になっていますね。

ヒャダイン:たしかに。最年少ゲストのSASUKEくんもめちゃめちゃ詳しかった。SASUKEくんから教えてもらったこともたくさんありますし、本当、我々の学びの場でもあるというのはありがたい話です。

ーーDTMを使っている方々はどのように学ぶのが一般的なのでしょうか。

ヒャダイン:今でこそネット上にはいろいろな動画があるのでそれを見たり、あとは見様見真似でやってみたり、操作ミス、事故とかですかね。

岡崎体育:事故から学ぶことはすごく多いですね。偶然の産物ですけど。

ヒャダイン:間違って押しちゃって「あれ? なんか増えてる?」みたいな。「Command + D(複製のショートカットキー)」とかそうだったもん。

岡崎体育:わかります。独学だとトライ&エラーで学んでいくことが多いですよね。今まで出てくれたゲストの方もDTM教室に通ったり先生に学んだという人は少ないです。DTMは基本、自分のスタイルに合ったやり方をそれぞれ見つけていくものだと思うので、この番組がレギュラーでやる意味があるのはそこだなと。いろんな人のいろんなやり方を定期的に紹介できるのはとても良いと思います。基本的な操作の仕方はありますけど、算数のように絶対的な答えがあるものでもないですし、そこがDTMの面白いところでもありますね。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる