Mellow Youth、新曲「Muzzle」の存在感際立ったツアーファイナルレポ 会場に満ちていた一体感

Mellow Youth「Muzzle」ツアーファイナル

 12月10日、Mellow Youth『Muzzle Release Tour』ファイナルの東京公演がSpotify O-nestにて開催された。

 2マンライブで構成された本ツアー、東京公演に登場したのは黒子首。序盤はアコギとボーカルをフィーチャーするようなしっとりした楽曲が中心だったが、「エンドレスロール」以降の「Driver」「胎の蟲」「拝啓アサシン」の流れでは異なるリズムパターンを駆使した多彩な展開を見せた

 Mellow Youthは「Rouge&Memory」からスタート。ボーカルの石森龍乃介が時折メンバーと目を合わせて笑みをこぼす様子からは、ステージ上で奏でられる音を楽しんでいることが窺える。ダイレクトに響く伊佐奨(Vo/Gt)の歌声と円熟した揺蕩うような石森の2人のボーカルが交互に歌詞を紡いでいく。特にメインボーカル、石森の穏やかに跳ね踊る声は何よりの魅力だ。

 その声を載せるバンドの音色は歌に絡みつくような強固な一体感がある。「y.e.t」では〈夜の帳を吹き抜ける風〉と歌う情景そのものかのような爽やかさや儚さが歌声に乗り、くれの奏でるギターが透明感のあるファルセットと混ざり合った。自然を描写した情景が似合う一方で、妖艶に歌い上げたのは「Howling」。深みのある声質で魅了していく。「みんなで一緒に踊っていきましょう」と「Peace」に繋げると、ゆったりと聴かせるように「Romance」「Actor’s」へ。「Actor’s」の後半、Aメロからギターソロへの流れが切ない歌詞にささやかな幸福感を添え、大人びたパーティ空間を演出した。

 「楽しいね、みんなどうです?」と呼びかける石森はツアーファイナルを迎えられたことに感謝すると、来年1月に本ツアーの追加公演となるワンマンライブを渋谷TOKIO TOKYOでおこなうことを発表。今ツアーを通し、自分たちの居場所を再確認できたという彼ら。「俺たちの感謝は音楽じゃないと伝わらないと思います」と新曲でありこの日の主役「Muzzle」へと繋げた。どのような流れで新曲に向かうのかがこの日の気になる部分であったが、Mellow Youth自身の思いと結びつくことで一層新曲としての存在感が際立ち、演奏にも力が入る。拍子が変わるなどめくるめく展開の中で、音源よりもいささかテンポが速く奏でられる「Muzzle」。牽引する阿部優樹のドラムに絡む肥田野剛士のベース、それを土台にした楽器隊の音色からはバンドの荒々しさも見え隠れし、彼らの感情を代弁した。



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