Silk Sonic、往年のファンクファンにも聴いてほしいオススメ曲は?【Kaz Skellingtonのディグリントン第3回】

 リアルサウンドでは、アーティスト/音楽ライター/スケーターとして活動するKaz Skellingtonを迎えた洋楽を“digる”動画企画「Kaz Skellingtonのディグリントン」をスタート。第3回のテーマは「Silk Sonic」。ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるデュオ・Silk Sonicがリリースしたニューアルバム『An Evening With Silk Sonic』のレビューとアンダーソン・パークとブルーノ・マーズ、それぞれのアーティスト性について紹介していく。

完全版は動画でチェック!

Silk Sonic、往年のファンクファンにも聴いてほしいオススメ曲は?

動画の内容を一部解説!

 『An Evening With Silk Sonic』は、往年のファンクやソウル、R&Bを現代のクオリティで実現したアルバム。Pファンク(Parliament、Funkadelic)やジェームス・ブラウンのベーシストでもあるブーツィー・コリンズがスペシャルホストとして参加。70年代のファンク好きなども楽しめるアルバムに仕上がった。

 ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークはツアー中に知り合い、バックステージで遊びながら音楽を楽しんでいた。そこから実際に作品にしたら面白いのではないかと意気投合して活動をスタート。スタジオではお酒を飲みながら、60〜70年代のソウル、ファンクを聴いてインスピレーションを得ていたという。2人はアレサ・フランクリン、ジェームス・ブラウン、マイルス・デイヴィス、スティーヴィー・ワンダー、プリンスなどをルーツに挙げている。

 そんなSilk Sonicの面白いところは、ボーカリストでありドラマーであるアンダーソン・パークのドラムビートを軸とした曲作りの方法と、ピアノやギターから作るメロディアスなブルーノ・マーズの曲作りがうまく噛み合わさっている点。あまり多くを決めずにフリースタイルで曲を作っていくアンダーソン・パークに対して、細かいところまで決めた状態で作り込むタイプのブルーノ・マーズ。彼らが共に音楽を作り始めたことによって、それぞれが今まで使っていなかった音楽脳が刺激され、新しい音楽が生まれている。また、歌が上手いのはもちろんのこと、ミュージシャンとしての高いスキルを持っている2人。機械には出せない生のソウルを奏でている点もこのアルバムの素晴らしさの一つでもある。

 さらに、サンダーキャットとブーツィー・コリンズ、2人のベーシストの参加も本作においては見逃せないポイント。特にファンク、ソウルのサウンドにおけるブーツィー・コリンズの功績はとても大きい。彼が昨年リリースした『The Power of the One』もファンクの精神が色濃く出ているアルバムだった。ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークからブーツィー・コリンズを知った人にもぜひ同作を聴いてもらい、Pファンク、ParliamentとFunkadelicの楽曲も楽しんでいただきたい。

<『An Evening With Silk Sonic』オススメ曲>
・「Fly As Me」
・「777」

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