作詞作曲は出来て当たり前に? JO1、INI、BE:FIRSTらに見る新興ボーイズグループの新常識
ボーイズグループシーンを見渡すと、年々求められるものが増えているように感じる。以前は歌やダンスのパフォーマンスのみをアーティストが担当し、楽曲制作などは別のプロフェッショナルたちが担当するというケースがほとんどであった。しかし、2000年代以降アーティスト本人が楽曲はもちろん、活動に関する様々な部分を手掛けることが多くなってきた。昨今ではその傾向がより顕著になってきており、純粋なダンス力、ボーカル力、タレント的なバラエティ力に加え、クリエイティブ力が求められているように感じる。特に、ここ数年で結成されたボーイズグループたちはクリエイティブ力に強みを持っていることも少なくない。
例えば、JO1。2ndシングル収録曲の「MY Friends」はリーダーの與那城奨が作詞に参加しており、振付はダンスリーダーの川尻蓮が担当。メンバーが携わった作品としてリリースされているものは現在「My Friends」だけだが、公式YouTubeチャンネルにアップされている「PROCESS JO1」ではメンバー全員がクリエイティブスキルを発揮している様子が映し出されている。
川尻、川西拓実、木全翔也、河野純喜は番組のテーマソングをデモ作りから手掛けており、「EP.12 テーマソングレコーディング~完成視聴」ではボーカルディレクションをしている場面もある。大平祥生、金城碧海、佐藤景瑚、白岩瑠姫は4thシングル収録曲「STAY」のMVを、カメラワークやディレクションを含めて行なっていた。さらに川尻と豆原一成はAdo「踊」のカバーパフォーマンスのクリエイティブを担当。「EP.09 カバーパフォーマンスに挑戦」や「EP.10 『踊/Ado』カバーパフォーマンスの裏側」を見ると、振り付けだけではなくカメラワーク、照明、衣装、映像編集など多岐に渡ってディレクションしていることがわかる。こうして11人それぞれの個性をクリエイティブにつぎ込んでおり、それが多様なJO1像を見せられるスキルの幅広さに繋がっている。