さユり、最新テクノロジー駆使したライブ空間 幻想的な映像演出がもたらした特別な感動
ライブも後半に入り、盛り上がりは加速していく。MY FIRST STORYとのコラボレーションで話題になった「レイメイ」は、Hiroの歌声も流れる中で披露された。まずイントロが流れると、壁と床の一面が白や赤に染まっていき、その痺れるような景色に圧倒させられる。クールな歌と演奏に合わせ、歌詞が矢継ぎ早に出てくる映像も観ていて自然とテンションが上がった。そんな特別な環境にさユり本人も興奮していたようで、最後のMCでは「足元にも映像があって、右にも左にも映像があって。普段は演奏しながら映像を見ることがないので、新鮮でワクワクしながらライブができました。自分も視聴者として観てみたいなと思いました」と語っていた。
そして「またどこかで会いましょう」と告げてから最後に「十億年」を披露。さユりが宇宙空間に浮かびながら、地球を背にして歌うような映像演出となっており、楽曲が進むにつれて、歌が表現する感情に合った場所へと移動していき、サビでは海の底へ辿り着く。彼女のエモーショナルな歌声と相性抜群な映像演出だ。
配信ならではの特別な余韻と感動を残してライブは終了した。楽曲の魅力を深めるための新たな取り組みとして、さユりの今後の音楽キャリアにおいて、重要な日になったかもしれない。
さユりは来年、弾き語りツアー『ねじこぼれた僕らの “め”』を開催する。壮大な配信ライブと比べれば、シンプルな構成での有観客ライブだ。そこで彼女はどのようなライブを見せてくれるのだろうか。きっと今回とは違う新しい魅力を伝えてくれることだろう。
特別な配信ライブは未来への期待までも感じさせてくれる素晴らしい内容となっていた。