なにわ男子、7人の個性と笑顔でジャニーズの新たな王道へ 「初心LOVE」TV初パフォーマンスを振り返る

 楽曲冒頭、これから秋冬を迎える少し肌寒くなったこの季節に似合う鐘の音が鳴り響き、それを合図に一気に夢の世界が広がる。煌めきのなかにほんの少しの儚さを持つサウンドには、なにわ男子がジャニーズJr.時代に歌ってきたオリジナルナンバー「ダイヤモンドスマイル」や「Soda Pop Love」を彷彿とさせる“アオハル”の風味が。ポップでありつつロマンチックな歌詞、セリフ調のフレーズ、テンポがガラっと変わるスパイス的な展開を盛り込んだ、充足感とストーリー性のある楽曲だ。

 ジャニーズにおけるデビュー曲は、例えばKinKi Kids「硝子の少年」ではその音楽性を示し、嵐「A・RA・SHI」やSexy Zone「Sexy Zone」ではその野望を示した。グループの色を打ち出す重要なものだからこそ印象的で、何年経ってもライブで、お茶の間で歌い継がれる。

 なにわ男子がこれから歌い続けていくだろう「初心LOVE」は、なにわ男子のアイドル性を示す、なにわ男子にしか表現し得ない楽曲。歌うたびに“初心(うぶ)”でハートフルな気持ちを思い出すだろうし、10代のメンバーがいる今だからこその表現と、5年10年と時を経ての表現とでは、また味わいが違ってくるだろう。グループとともに楽曲が成長していくのも、これからの楽しみである。

 2021年現在は「ボーイズグループ戦国時代」とも言われ、本人たちの望まぬところで日々、比較競争が行われている。けれど比べるのではなく、一人ひとりが持つオリジナルな輝きを愛してほしいと願う。まさにこれから、その渦中へと飛び込んでいくなにわ男子だが、彼らには確固たる世界観、コンセプトがある。アイドルであることを彼ら自身が楽しみ、観る者に幸せな時間を届けたいと、笑顔を絶やさない。それがなにわ男子のオリジナリティだ。

 なにわ男子とはどんなグループか。そう問われたときの答えとしてこれまで「アオハル~with U with me~」や「なにわLucky Boy!!」があり、その流れを汲んだ延長線上に今、新たに「初心LOVE」が生まれた。

 2021年11月12日。なにわ男子のデビューシングルが、いよいよ世に放たれる。

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