8th Single『Domination to world』インタビュー

RAISE A SUILEN、“世界の支配”を目論むネクストフェーズへ突入 「ここから始まってもっと進化する」

 次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』から誕生したRAISE A SUILEN(通称:RAS)が、本日9月29日に8thシングル『Domination to world』をリリースした。

 2021年、RASは初の東名阪Zeppツアー『RAISE A SUILEN ZEPP TOUR 2021「BE LIGHT」』を開催したほか、『JAPAN JAM 2021』や『Animelo Summer Live 2021 -COLORS-』といったフェス、富士急ハイランド・コニファーフォレストで行われた大規模ライブ『BanG Dream! 9th☆LIVE「Mythology」』に出演。2018年にデビューシングル「R·I·O·T」で〈世界へと憑依する〉と歌ったところから、最新シングル「Domination to world」で〈完璧な僕に不可能はない〉〈世界ごと丸呑みだ〉と強気に宣言する姿は、着実に進化を重ねてきたRASの自信が窺える。

 世界の支配を目論むRASが次に向かう場所とは。2021年の足取りを振り返りながら、現在のバンドのモードについて話を聞いた。(編集部)【最終ページにプレゼントあり】

初の東名阪ツアーの手応えと反省点

"RAISE A SUILEN ZEPP TOUR 2021 BE LIGHT @Zepp Namba" Highlight Video

ーー前作『EXIST』リリース以降、RAISE A SUILEN(以下、RAS)は数多くのライブやイベントに参加。まず、5月2日には野外フェス『JAPAN JAM 2021』に初出演しました。

夏芽:めっちゃ楽しかったです!

Raychell:コロナ禍の中でそんなに人が集まるのかと不安でしたし、それこそRASを知らない人がほとんどかもしれない。『BanG Dream!(バンドリ!)』やRASを初めて知る人も多いだろうから、そういう人たちに向けたアプローチでセトリも組ませていただいたり、『バンドリ!』のノリ方とは違う煽りをしようねと相談して。

小原莉子(以下、小原):当日、どんな曲やりましたっけ?

Raychell:「JUST THE WAY I AM」や「EXPOSE ‘Burn out!!!’」とか。あと「DRIVE US CRAZY」も。

夏芽:7曲くらいやったよね。

小原:そんなにやったんだ!

Raychell:盛り上がる曲を連続でやって、会場をブチアゲて帰った感じですね(笑)。

夏芽:初めてフェスに出た時は、後ろの人たちをどうノせるかと意気込んでいました。今回ももちろんそれはあったけど、最初から後ろの人たちが自然と盛り上がってくれていたんですよ。

倉知玲鳳(以下、倉知):老若男女みんな盛り上がってくれましたね。

Raychell:動画で観ると、後ろ姿で「たぶんこの人はRASを知らないだろうな」とわかるんですけど、ちゃんと周りに合わせてノってくれたりヘドバンをしてくれていたので、それはすごくうれしかったですし、改めて音楽の力を感じました。

ーー5月22日から6月30日にかけては、初の東名阪Zeppツアー(『RAISE A SUILEN ZEPP TOUR 2021「BE LIGHT」』)もありました。僕もZepp Haneda公演を拝見しましたが、終始痺れまくりでした。(参考:RAISE A SUILEN、個々の演奏が生み出す圧倒的な爆発力 初の東名阪ツアー初日を振り返る

全員:ありがとうございます!

Raychell:私たちにとっても念願のツアーだったので、本当に開催できてうれしかったですし、『バンドリ!』でのライブとは違う構成でやれたのもうれしくて。私たち、普段は基本的にMCはしないんですけど、ツアーだからという特別感で5人全員で喋る時間を作ったんですよ。あとは、VIP席の方にはライブ本番前に公開リハーサルを観ていただいたりと、初めてのことがたくさんありました。

夏芽:公開リハーサルではお客さんが入ってきているのに気づいていなくて、自撮りしていた人もいて(笑)。

紡木吏佐(以下、紡木):私ですね(笑)。自分のことに一生懸命になっていたら皆さんもういらっしゃって、びっくりしました。そんなこともありましたけども、なんだか不思議な感覚でした。あくまでリハーサルなので、見せるものとしてやっていないじゃないですか。音を固める場でもありますし、それをお客さんに観ていただくというのは、こちらとしては新しい経験だし、プレミアム感を味わっていただけたんじゃないかなと。

Raychell:普通だったら出来上がったものを観ていただくわけですから。莉子ちゃん、照れて前に行ってくれなかったもんね。

小原:みんな距離が近いし、人数が少なかったので目線がすごく気になってしまって。普通にライブをするよりも緊張しました。

Raychell:お客さんからどの曲を聴きたいかアンケートを取って、3曲ぐらいやらせてもらったんです。あと、ツアー初日は玲鳳ちゃんの誕生日だったよね。

倉知:こんな幸せなことはないなと思いました。去年の誕生日はちょうど家から出られない期間と被ってしまっていて。そのときもメンバーがLINEでビデオ通話をつないでお祝いしてくれたんですけど、今回はファンの方にもスタッフさんにもお祝いしていただいて、一生忘れられない誕生日でしたね。

ーー3カ所回ってみて、土地ごとにお客さんの雰囲気に違いは感じましたか?

小原:大阪は3カ所目ということもあるかもしれませんがすごくノリの良い方が多い印象がありました。

Raychell:確かに、一番印象に残っているのは大阪だね。あと、私は東京、名古屋、大阪と進むに連れてヘドバン率が高くなっていったのも印象的で。

夏芽:特に今回は、「!NVADE SHOW!」の途中でRaychellとつむつむ(紡木吏佐)のご当地煽りがあって。そこで毎回ネタを変えたりして、楽しかったよね。衣装さんやメイクさんも「どんどん派手にしていこう!」みたいに熱が入っていましたし(笑)。

Raychell:1本ライブを終えたら、次のライブは必ず何か変化をつけて。スタッフさんも気合いを入れて楽しんでくれていたので、私たちも楽しかったよね。11〜12月には札幌、福岡、横浜での追加公演も決まっているので、ここからどうなるのか楽しみです。

ーー追加公演を控えた今、もっとこうしたいという課題は見つかりましたか?

Raychell: RASの楽曲は激しいサウンドのものが多いから、ボーカルも結構体力を持っていかれるので、ペース配分が次のツアーに向けての課題ですね。それこそ次に向けて、前回のライブよりもさらに良いセトリが組めたんですよ。そういう意味では、そのセトリに負けない自分の体力と歌と技術と、すべて鍛えていかなくちゃと思っています。

小原:私はいかなるときも、ひたすら間違えずに弾くことに尽きるかな。ここはもうちょっとうまく弾けたらなとか正直毎回あるので、その反省を活かして次の公演につなげるという感じですね。

ーーテンションが上がるとパッションが技術を上回る瞬間もあるのかなと思いますが。

小原:そうですね。熱くなりすぎてもダメだし、冷静になりすぎてもダメだと思っているので、心のバランスは大事にしています。

倉知:私も、公演後は毎回反省会です。あと、電子楽器ってあんまり繊細なニュアンスを出せないと思われがちなんですけど、意外と出るんですよね。特にピアノの音色だとタッチの強弱も反映されるし、ニュアンスをしっかり乗せていけるようにしたいなというのは、最近特に思っております。

夏芽:私はずっと挑戦してみたいことがあるんですけど、怖くてまだできていなくて。あの……ドラムに立つという(笑)。

倉知:え、ドラムの上にですか?

夏芽:そう。意外と怖いんですよね。あと、スティックを投げるとか、そういう見せ技のバリエーションを増やせたらなと思っています。

紡木:同じく、私も飛び道具が怖くて(笑)。自分の中でもパフォーマンスに振っている部分が結構あるので、“見せるDJ”としてまた新しい姿を皆さんに観ていただきたいと思いつつも、失敗したときのことを考えると本当に怖くて……そこはもっと前向きに挑戦できたらと毎回思っています。

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