BiSH、3作連続アルバムチャート首位が示す“王道を行く存在感” ブレない新作にみなぎったポジティブな自信

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2021-08-16/

 賛否両論のある存在。そんな彼女たちが初めて1位になったことが転機を感じさせる。ハラハラさせる危うさも続けることで板につき、そのまま愛すべき個性になった一一と書いたのは1年前のこと(※1)。俎上に載せたのはBiSHでした。

BiSH『GOiNG TO DESTRUCTiON』

 彼女たちが初めてオリコン1位アーティストとなったのは、2020年7月、ベスト盤『FOR LiVE -BiSH BEST-』発売のタイミングでした。その翌週に出たミニアルバム『LETTERS』も初週5.4万枚のセールスで余裕の1位。さらに今週、ニューアルバム『GOiNG TO DESTRUCTiON』も初週4.5万枚で1位となりました。BiSHの首位記録はこれで3作連続。ちょっとした貫禄すら漂っています。“楽器を持たないパンクバンド”という説明も、もはや不要なのでしょう。

 冒頭に書いたように、初期のBiSHは賛否両論と共にあったグループでした。体当たりで傷だらけのロック的な見せ方が、好きな人にはたまらないけれど、やりすぎだと眉をひそめる人もいる。存在自体が諸刃の剣のようなアイドルは所属事務所 WACKの得意とする手法ですが、異端だったものも続けることで王道になっていく。今、彼女たちのビジュアルに驚く人、これはやりすぎだと考える人、ほぼいないですよね。

 慣れたというより、本人たちがタフに乗り越えていったのだと思います。たとえば社長(渡辺淳之介)のムチャ振りでベースを持たされたアユニ・Dが、バンド PEDROで楽しそうに活動している光景を(隣にはギタリスト、田渕ひさ子!)、ロックファンが好意的に受け入れている。無理矢理やらされた痛々しさは皆無であり、「これぐらい楽しまなくてどうする」と胸を張る当人の笑顔が、いつしか求心力に変わっていった好例です。

PEDRO / 東京 [日本武道館単独公演 ”生活と記憶”]

 中でも大きかったのは、昨年ソロデビューしたアイナ・ジ・エンドの活躍ぶり。全曲を本人が作詞作曲した1stアルバム『THE END』は各方面で大絶賛。ハスキーな美声の虜になるミュージシャンも多数で、マキシマム ザ ホルモン、東京スカパラダイスオーケストラ、SawanoHiroyuki[nZk]などが次々と彼女をゲストに迎えた新作を発表しています。さらにアイナはROTH BART BARONとのプロジェクト・A_oを始動。「ポカリスエット」CMソング「BLUE SOULS」には大きな話題が集まりました。いまのアイナは、同業者から最も共演を望まれているアーティストのひとりと言えるかもしれません。

A_o – BLUE SOULS [Music Video]



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