国境やジャンルを越えた“推しの掛け持ち”が増加する背景 日韓ボーイズグループの共通点、互いへの影響から考える

 また、ジャンルが異なりながらも、互いに影響を受けていると感じさせることがある。Snow Manの楽曲「Grandeur」の振付を担当したチェ・ヨンジュン氏は、『PRODUCE 101』シリーズにトレーナーとしての出演経験がある、K-POP界では著名な人物だ。元々ポテンシャルの高いSnow Manのパフォーマンスに、K-POPの中でもトップレベルのエッセンスが合わさることで、結果的にかなり注目が集まっていた。一方でK-POPグループのメンバーも日本のエンタメに触れたり、J-POPのカバーを披露する機会が多い。特に、SEVENTEENのメンバーであり、楽曲制作も担当しているWOOZIは、日本のアニメへの知識量はファンの間でも有名だ。そのような知識や経験が、楽曲を制作する上で影響していると言っても過言ではないだろう。

Snow Man「Grandeur」MV(YouTube ver.)

 このようなことを考えると日本のボーイズグループとK-POPグループに同時に注目している(推している)ファンが増えることも不思議ではない。加えて、韓国発の番組『PRODUCE 101』の日本版から誕生したグローバルグループであるJO1やINIも登場し、新ジャンルに属するグループも増えていくことが予想される。各グループが日本や韓国だけでなく、世界に進出するにあたっては、ジャンルにとらわれず、アジア発のエンターテインメントとして存在感を強める必要があるだろう。

※1:https://teenslab.mynavi.jp/column/2021kamihankitrend/

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