lyrical school、サマーチューンで辿る軌跡 5人が育んできた豊かなグルーヴの最新形とは?

lyrical school、サマーチューンで辿る軌跡

 lyrical schoolが、サマーチューンのみで構成されたEP『PLAYBACK SUMMER ver.1.2』を8月4日にリリースした。タイトルに付されたナンバリングからもわかるように、昨年夏にリリースされた同コンセプトのEP『PLAYBACK SUMMER』および『PLAYBACK SUMMER ver.1.1』の流れを汲む本作は、前バージョンで収録された6曲に新曲「Pakara!」を加えた、2021年夏の最新版となる。

 本作が物語るのは、lyrical schoolがそのキャリアの中で数多くのサマーチューンを世に送り出してきたこと、そしてそれらの楽曲がグループのパフォーマンスにおける代表的な一側面を担ってきたということだ。また、lyrical schoolが現5人体制になって以降の楽曲をコンパイルしたことで、夏曲のレパートリーに豊かな振り幅が備わっていることを示す作品でもある。

 現体制となって初めてのシングル曲は、2017年夏にリリースされた、本EPにも収録されている「夏休みのBABY」だった。それ以前からグループの作品に寄与してきた泉水マサチェリーが楽曲をプロデュースし、大久保潤也とともにリリックを手がけた同曲は、いま振り返って聴いてみると、前体制とのリンクも強く感じさせる。一方、同じく大久保が上田修平とともに制作に携わった「秒で終わる夏」、そして昨年発表された「YABAINATSU」のトロピカルなテイストの乗りこなし方を聴けば、その後の5人がオリジナルなグルーヴを育んできたことも如実にわかる。

lyrical school「夏休みのBABY」

 また、EPの後半に配置された「常夏リターン」では、Bose(スチャダラパー)とかせきさいだぁが作詞を、SHINCO(スチャダラパー)が作編曲を担当しており、制作を担った作家陣の顔ぶれからも、過去のヒップホップ・クラシックへの敬意が感じ取れる。あるいは、ノスタルジックな夏の情景を映した「Last Summer」や「YOUNG LOVE」は、グループ活動初期からのアンセムも手がけた坪光成樹や高橋コースケの作編曲に、木村好郎のリリックが乗り、暑い季節を切なくプレイバックする。

lyrical school「常夏(ナッツ)リターン」

 キャッチーな盛り上げ曲から、夏の終わりを思わせる叙情的な曲まで。これまでlyrical schoolが発表してきたサマーチューンを集めた『PLAYBACK SUMMER ver.1.2』は、短くも起伏に富んだ夏の軌跡を描き出すような、物語性を感じさせる編集盤になっている。

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