風男塾が「LIKE A RAINBOW」で先輩たちから受け継ぐグループの色 確立していくメンバーの個性も語る
男装ユニットのパイオニアとして活躍する風男塾が、2021年7月7日、ニューシングル『LIKE A RAINBOW』をリリースする。今年3月に長年グループを牽引してきた愛刃健水が卒業し、紅竜真咲、神那橙摩、偉舞喜雅、柚希関汰、英城凛空、葉崎アランの6人体制で再スタートを切った彼ら。新体制になり、初めて発表する表題曲「LIKE A RAINBOW」は、「人を元気にする!」という風男塾のコンセプトを象徴するパーティーチューンである。
また、カップリングには、ドラマティックな世界観を描いた「叛逆者たちに明日よあれ」と、各メンバーのキャラクターを紹介する「OPEN SESAME」を収録。メンバー1人ひとりの個性と、今の風男塾の輝きを詰め込んだ最新作について、6人に賑やかに語ってもらった。(斉藤碧)【記事最後にプレゼント情報あり】
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メンバーに芽生えた“先輩としての自覚”
――3月24日に愛刃健水さんの卒業ライブ『風男塾LIVE 2021~Together.Forever...~』を行い、新体制となったみなさん。あれから約3カ月が経って、グループに対する気持ちやメンバーの立ち位置に変化はありましたか?
紅竜真咲:最年長の自分が一番ビックリしているのは、橙摩と雅の成長具合ですね。1年目の頃と比べると、後輩が入ってきて、先輩らしい顔つきになったなと思いました。ずっと赤ちゃんみたいって思ってた2人が、すごくキリッとしてて。
偉舞喜雅&神那橙摩:(ドヤ顔で真咲を見る2人)
紅竜真咲:なんだ、その顔は!?
偉舞喜雅:2年目の顔。
一同:(笑)。
紅竜真咲:2人は、自分でも変わったと思う?
神那橙摩:正直、俺はそこまで先輩っていう感覚はなくて、みんなとコミュニケーションを取りながら、一緒に頑張っていけたらと思っていますね。でも、自分が1年目の時先輩に甘えていたことを思うと、今はボスベイビーから大人橙摩になれたのかなって思います。
偉舞喜雅:俺は新メンバーの3人が入ってきたことで、自然と先輩としての自覚が出てきました。今までは先輩についていく側でしたけど、今は自分が後輩を引っ張り上げる立場というか、いろいろと教えることが増えたので。
――雅さんと橙摩さんはダンスが得意だから、主にダンスを引っ張っていく立場になっているんでしょうか?
偉舞喜雅:そうですね。振付以外にも、風男塾には、自分が歌わない時にはこういうふうに振る舞うとか、こういう動きをするとカッコいいっていう伝統があって。それは俺達が後輩に受け継いでいくものだと思うので、よく伝えています。
柚希関汰:新メンバーは振付を覚えるために過去の振付映像をもらうんですけど、映像だけじゃわからないことがたくさんあるんですよ。俺も、加入したばかりの頃は「わからないけど、緊張して聞けない」っていうこともあったんです。それが今は、わからないことがあったらすぐに聞けるし、先輩も優しく教えてくださるっていう関係性ができあがっていて。すごく良い雰囲気で活動できているなと思います。
――『風男塾LIVE 2021~Together.Forever...~』で健水さんから「自信を持ちなさい。自信がないなら努力する」というメッセージをもらっていた凛空さんも、前回のインタビューよりも堂々としている印象を受けます。
英城凛空:まだ自信満々っていうわけではないんですけど、ちょっとずつ意識が変わってきましたね。健水くんにアドバイスしてもらったように、たくさん努力して、風男塾の中で英城凛空としてできることを見つけていくしかないな、と。そうすることで、もっと自信がついたらいいなと思っています。
――あと、ライブを拝見して、パフォーマンスや生き方だけでなく、“お笑いスキル”もちゃんと受け継がれているなと思いました。一見クールなアランさんが、意外とお笑い担当だったりして。
葉崎アラン:えっ、俺ですか? 自分ではお笑い担当のつもりはないんですけど……。
英城凛空:自覚なしか~(笑)。
葉崎アラン:喋りが苦手だから、無意識に変なことを言っちゃってるみたいで。でも、真咲くんにはよく「そのままのアランでいて」って言われるので、このままでいようかなって思っています。
紅竜真咲:うん。そのまま、すくすくと育ってほしいですね。
風男塾に馴染み深い“虹”がテーマに
――これから、ますます各メンバーの個性が発揮されそうですね。さて、その第一歩となるのが、今回リリースされるニューシングル『LIKE A RAINBOW』です。表題曲は「人を元気にする!」という風男塾のコンセプトを象徴するようなパーティーチューンですが、それぞれ、どんな想いを込めて歌いましたか?
柚希関汰:自分にとっては初めてのシングルなので、より思い入れの強い楽曲にしたいなと思っていて。ソロで歌っている部分はもちろん、全員で歌うサビのレコーディングも、何度も何度も納得できるまでやりました。虹を見た時って、「わぁ~! 虹だぁ~!」っていう感じになるじゃないですか(笑)? そういう幸せな気持ちをこの曲を聴いた人にも感じてもらえたらいいなと思っています。
英城凛空:俺自身、自分の色をもっと出していきたいと考えていた時に「LIKE A RAINBOW」をもらったので、まさに今の風男塾にピッタリの曲だなって思いましたね。自分も歌いながらこの曲に背中を押されるし、聴いてくれる方にとっても、いろんな悩みを吹き飛ばすような曲になるんじゃないかなと思います。
葉崎アラン:俺は、先輩達が築いてきたものがあるからこそ、今の6人体制でも、変わらずに“元気で明るい風男塾”だなって思ってもらえるように……と考えていました。そのために、普段の自分はそんなにハイテンションじゃないんですけど、レコーディング前には曲を聴き込んで、テンションを上げて。現場でも、めちゃくちゃ手を動かしながら元気に歌っていましたね。特にお気に入りのフレーズは、後半の〈僕らは自分の色を好きになって〉のところ。デモをもらった時にそこでグッと来ましたし、レコーディングでも感情を込めて歌ったので、注目してもらえたら嬉しいです。
神那橙摩:俺は「LIKE A RAINBOW」を通して、改めて、先輩方から受け継いだ色の意味を考えましたね。なおかつ、明るい曲調ではあるんですが、〈あっという間の人生だから やりたいように生きるのさ〉とか、心に響く歌詞が入っている曲なので。楽しい気持ちも伝えながら、歌詞に込められている深いメッセージもまっすぐに届けたいなと思って歌いました。
偉舞喜雅:“RAINBOW”という言葉から受け取るイメージは、人それぞれ違うと思うんですけど、俺は“RAINBOW”って聞いた時に“喜怒哀楽”が頭に浮かんで。同じ〈RAINBOW〉という歌詞でも、勢いのある「レインボウッ!」とか、ハッピーな感じの「レインボウ~♪」とか、歌い回しを変えてレコーディングしましたね。ライブでは、その感情の変化をより伝えられるように歌いたいなと思っています。
紅竜真咲:文字にしづらくてすみません(笑)。
――(笑)。真咲さんは、“RAINBOW”にどんな意味を見出しましたか?
紅竜真咲:虹や空って、風男塾の曲にはよく出てくる言葉なんですよね。「雨ときどき晴れのち虹」とか。
――以前インタビューした「笑う門に明日は来る」も、雨が降った後には空に虹がかかるという歌詞でしたね。
紅竜真咲:そうなんです。だから、俺達にとっても風王(ファン)のみんなにとっても、“虹”は馴染みのある言葉で。以前「雨ときどき晴れのち虹」をライブで歌った時には、サプライズで客席が虹色になるっていう演出をしてくれたこともありました。その時はライブの中盤だったので、なんとか涙を堪えたんですけど(笑)。「LIKE A RAINBOW」を受け取った時、俺はあの時の感動的な光景を思い出しましたね。この曲もまた、そういう記憶に残る楽曲になったらいいなと思います。
――MVも公開されましたが、ダンスシーンの撮影で印象的だったことや、振付のポイントについても教えてください。
柚希関汰:今回のMVはイメージシーンも多いんですが、じつは、それを一通り撮影した後にダンスシーンを撮ったんですよ。だから、みんなアドレナリンが出てて、盛り上がりながら踊っていました(笑)。
英城凛空:振付のポイントはサビですね。オタ芸っぽい振付になっていて、そこは風王のみなさんもマネしやすいんじゃないかなって思います。大サビ前には「ハイハイハイハイ!」っていう掛け声も入っていて、よっしゃいくぞー! っていう気持ちになるので、あの流れは最高に楽しいですね。今はまだお客さんは声を出せない状況ですが、いつかみんなで叫んで踊れたらいいなって思います。
――イメージシーンも、ストーリー性があって見どころ満載でした。でも、まさか、あんな展開が待ち受けているとは……(笑)。
葉崎アラン:楽曲自体はパーティーチューンなのに、MVはなぜか西部劇っぽい内容だったので、俺もビックリしました(笑)。でも、ナルシストキャラの真咲くんが鏡を見ていたり、食いしん坊の橙摩くんが大盛りの白米を食べていたり、メンバー1人ひとりの個性が色濃く出ていて。今初めて風男塾を知った方でも、この人はこういう人なのかな? っていうのがわかりやすいMVになったと思います。