ボーイズグループ戦国時代、ジャニーズはどう立ち向かう? 問われる“時代に合わせたアップデート”
ここ数年は、ボーイズグループブームと言えるほど、男性グループの活躍が目立つ。ジャニーズを中心に活動を追う者から見ても、ここ数年の日本の音楽シーンでは、ジャニーズだけでなく、ジャニーズ以外のボーイズグループをよく目にするようになった。
「第4次韓流ブーム」と呼ばれる中、BTSを中心に、SEVENTEEN、TOMORROW X TOGETHERなど、日本でも勢いのあるK-POP。EXILEをはじめ、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、GENERATIONS from EXILE TRIBE、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEなど、多くの人気グループを抱え、依然として影響力の大きいLDH JAPAN。また、確かなパフォーマンス力が素晴らしい超特急や、東海地区から今や全国区の人気を誇るBOYS AND MEN、祭nine.など、国内のボーイズグループも存在感がある。
何より、韓国の人気オーディション番組『PRODUCE 101』の日本版『PRODUCE 101 JAPAN』によって誕生したJO1は、今のボーイズグループブームと言える状況を決定づけた存在と言える。これまでリリースしたシングル3作品全て、オリコン週間チャートで1位を獲得するなど、高い注目を集めている。
そんな中、ジャニーズも2018年以降、King & Prince、SixTONES、Snow Manと立て続けにグループがデビューを果たし、その後には多くのジャニーズJr.のグループが控えている状況である。日本のボーイズグループにおける群雄割拠の状況は、ジャニーズ以外のグループの増加もさることながら、ジャニーズ自体のグループの増加も拍車をかけていると言える。
近年、ジャニーズ固有の個性は、薄まっている傾向にある。以前であれば、ジャニーズらしいビジュアル、ジャニーズらしい衣装、ジャニーズらしい楽曲というものが、今よりさらに明確にあった。しかし、例えば2020年にデビューしたSixTONES、Snow Manは、ジャニーズらしいビジュアルやパフォーマンスはベースにあるものの、そのパブリックイメージは今までのジャニーズっぽくない、というものが近い。そうしたジャニーズらしくなさが、新しいジャニーズらしさを生み出している。
一方で、ジャニーズ以外のボーイズグループは、どちらかというと男性的、マニッシュな魅力を前面に押し出したグループが多かった。しかし、国内外問わず、グループの魅力も多様化している。逆にジャニーズと言えば、中性的でかわいらしい魅力に長けていることが大きな特徴だった。しかし、ジャニーズ、非ジャニーズ問わず、男性のかわいい面を、ボーイズグループの魅力として発信することは増えてきたように感じる。