LOVE PSYCHEDELICO、20周年記念ツアーが開幕 圧巻の音響で奏でる“普遍的な楽曲の豊かさ”

デリコ、20周年記念ツアー開幕

 20周年のアニバーサリーツアーだけあって、「Last Smile」「Your Song」をはじめとする“LOVE PSYCHEDELICOスタンダード”と称すべき楽曲も披露。NAOKIのギターソロから始まったこの2曲は、ほぼ原曲のアレンジのままで演奏された。印象的なギターリフ、タイトなビート感と洋楽的としか言いようがないメロディ、英語と日本語がナチュラルに混ざったリリックを融合させた音楽性は、デビューから20年以上が経った現在もまったく色褪せず、輝きを増している。2000年のデビュー当初、LOVE PSYCHEDELICOの楽曲を初めてラジオで聴いたときに感じた「懐かしさと新しさが完璧なバランスで共存しているこの音楽は何だ?」という衝撃は、この日もまったく同じだった。1960〜70年代のポップミュージックに対する造詣と愛情を持ち続け、それを現代的な音楽として昇華させる一貫したスタンスから生まれる楽曲は、時代やトレンドを超え続ける。20周年ツアーでLOVE PSYCHEDELICOは、そのことを改めて示すことになるだろう。

 過度な演出を抑え、楽曲と演奏だけをそのまま伝えようとするステージングも心に残った。終盤に演奏された「Everybody needs somebody」「Freedom」では、客席から自然に手拍子が起き、体を揺らしながら楽しむオーディエンスの姿も。発声禁止、ソーシャルディスタンスの維持など制約を課せられたなかでも、こうして心地良い一体感を得られたことは、この日のライブの大きな収穫だったと思う。

 ライブ中のMCでKUMIは「LOVE PSYCHEDELICOは去年、20周年を迎えました。20年、きっとみんなも、語り尽くせないことがあったと思う。これからもきっといろんなことがあると思う。たくさんの時のなかで、私たちの音楽に光を感じて、そのたびにこうやって出会えることが嬉しいです」と語った。サウンドメイク、ソングライティング、歌詞のメッセージ性を含め、普遍的な魅力を放ち続けるLOVE PSYCHEDELICO。エゴイズムを抑え、純粋に音楽だけを介したコミュニケーションを体感できる、本当に豊かな時間がそこにあった。

※1:https://twitter.com/NAOKI_DELICO/status/1392734787291340801

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる