Wakana、1年越しのライブに溢れた“歌う喜び” バンマス 武部聡志とのセッションについても明かす
Wakanaは、1年越しで武部と一緒にステージに立てた喜びを伝えた後、武部サウンドの魅力についてこう語った。
「武部さんはリハーサルのセッションから、本番で絶対に変えてくるんですよ(笑)。そこにたじたじになることもあったけど、今回はそれを楽しむことができたんです。きっとバンドメンバーも含めて、みんなでライブを楽しみたいっていう想いが強かったからだと思います。武部さんと一緒にやると、レコーディングやライブだけじゃなく、音楽でもっとやりとりしたいと毎回思うんです」
この“音楽でのやりとり”が、今回のライブでひとつの形になったのが、玉置浩二「メロディー」のカバーである。武部からWakanaに歌ってみないかと打診したそうだ。武部は「今、この時代に必要なのはシンプルな“メロディー”だと思ったんです。だからそれをタイトルに据えた曲をWakanaに歌って欲しいと思ったんですよね」と語った。
そして、この1年の間に、カバー曲や自身の楽曲に対して変化があったとWakanaは言う。
「この1年の間、家にこもる時間も多かったというものもあり、歌そのものとじっくり向き合うことができたんです。これはすごく良かったことだと思うんですね。いろんな人の歌、曲を聴くと自分でも取り入れたくなってくる……そういう気持ちが強くなりましたし、それがまたすごく楽しくて。いろんな曲を聴くことで、自分自身が求めていた音楽だったり、やってみたいなと思う音楽を見つけていける。そんな中、武部さんから『メロディー』のカバーを提案していただきました。歌う度に、この曲に対する想いがどんどん変わっていって、カバー曲に対する思い入れや考え方にも変化がありました」
またこの日=4月24日に行われたライブの映像化も決定。Live Blu-rayとして8月11日に発売となる。タイトルは『Wakana Spring Live 〜magic moment〜 2021』。「Live Blu-rayは、これから何年か経った時に“このライブって2020年にやったんだっけ?”って勘違いしないように、2021に(笑)」と、Wakanaは笑顔を見せた。上気した頬には、ライブの余韻と確信が見て取れた。歌い続けることで次の歌と出逢える、そしてその歌を届けるんだという強い意志を持った確信が。
■伊藤亜希
ライター。編集。アーティストサイトの企画・制作。喜んだり、落ち込んだり、切なくなったり、お酒を飲んだりしてると、勝手に脳内BGMが流れ出す幸せな日々。旦那と小さなイタリアンバル(新中野駅から徒歩2分)始めました。
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