NiziU RIO×MAYA、憑依型のダンスと表現力が強みの“お姉さんコンビ” パフォーマンスと努力の姿勢でグループを牽引

『Step and a step』通常盤
『Step and a step』通常盤

 先日、日本レコード協会が2020年12月度ダウンロード認定作品を公表し、NiziUのプレデビュー曲「Make you happy」がプラチナ認定(25万ダウンロード以上)を獲得した。ニジューの日(1月20日)には、公式YouTubeチャンネルに「We need U 2021」と題した動画が投稿され、2021年の活動トピックを発表。いよいよNiziUの本格的な活動が始まりそうだ。

 NiziUはYouTubeやTikTokなど、様々な公式SNSを開設し情報を公開しているが、中でも注目されているのがメンバーが順番で更新しているArtist Official Instagram。特にメンバー同士で撮影した写真はNiziUの仲の良さが溢れ、ファンは心待ちにしている。RIKU×MAYUKA、RIMA×MIIHI、 AYAKA×RIMA……何通りもの仲良しコンビが存在する中で、今回はRIO×MAYAによる“お姉さんコンビ”の歩みを紹介したい。

 JYPエンターテインメントとソニーミュージックによる日韓合同プロジェクトとして始まった『Nizi Project』(以下、虹プロ)。日本国内8都市、アメリカ2都市の全10カ所で地域予選が行われ、東京合宿には26人の参加者が揃った。その中で一際大人な雰囲気を漂わせていたのが、RIOとMAYAではないだろうか。もちろん当時どちらも17歳(現在は18歳)で他の参加者より年齢が上だったこともあるが、センター分けのロングヘアや落ち着いた性格も相まって、“お姉さん”という印象が強かった。そして、二人はどちらも憑依型のダンスが特徴的だ。

 RIOはEXPG STUDIO、MAYAはYGエンターテインメントジャパンでそれぞれトレーニングを受けていたこともあり、パフォーマンスの面でも地区予選から洗練されていた。J.Y. Parkから「(RIOは)演技者みたい」「勝村さん(MAYA)は演技力が素晴らしい」と評価を受けているように、二人の強みはその表現力にある。J.Y. Parkとの会話で緊張していても、パフォーマンスを披露し始める瞬間に表情が変化。曲の世界観と溶け込み、見ているものを圧倒する力がある。

 しかしRIOの場合、ダンスへの自信が東京合宿で裏目に出た。「歌手はダンサーのように見えてはいけない」というJ.Y. Parkからの評価は『Nizi Project』で印象深いエピソードの1つ。自分の世界に入り込むのではなく、パフォーマンスを通じて目の前の観客と心を通わせることーーそれがRIOの課題だったように思う。逆に言えば、東京合宿の時点でRIOは技術獲得のレベルを遥かに超えた指摘を受けているのだ。

 一方、東京合宿中のMAYAは自信のなさが目立っていた。ダンスレベルテストではJ.Y. Parkから関節の使い方を指摘されたが、MAYAの弱気な部分が動作の小ささとなって現れていたのではないだろうか。そんなMAYAの精神状態を一番わかっていたJ.Y. Parkは、スター性評価で彼女が『みにくいアヒルの子』の紙芝居を披露した際に、他の参加者にとっても心の指針となるような言葉を投げかける。「いつか自分のありのままの姿が特別だということを分かるときが来るはず」。これを受け、MAYAの顔にも少しずつ自信が見えるようになっていった。

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