SixTONES、アルバム『1ST』から伝わるグローバルなステージへの“本気度” グループのアイデンティティも浮かぶ一作

 昨年1月にメジャーデビューを果たしたSixTONESが1月6日、1stアルバム『1ST』を発売する。1stシングル『Imitation Rain』は初週ミリオンを突破。その後も2枚目『NAVIGATOR』、3枚目『NEW ERA』と順調にリリースを重ね、まさに快進撃となったこの一年。今作にはその3枚のシングル曲を含む10曲に加えて、「通常盤」にはさらに3曲が追加収録、「原石盤」にはJr.時代のオリジナル曲が5曲、「音色盤」にはユニット曲が3曲収録される。これら3種の形態すべてを合わせれば、1stアルバムにしてのべ21曲となる特大ボリュームとなっており、SixTONESの過去・現在・未来が存分に楽しめる作品に仕上がっている。

SixTONES『1ST』
SixTONES『1ST』

 アルバムはまず、4曲目まで勢いよく疾走する。重厚なロックサウンドを軸に、ドラマチックなストリングスを奏でたり、迫力ある演奏や力強いダンスビートで大胆に展開されていく。無心に駆け抜けてきたであろうこの一年の激しさがサウンド面にもよく表れているようだ。しかし、中盤でやってくる別れの歌「Curtain Call」でその流れが一旦止まる。その後、アルバムは再度歩みを進めて後半へと向かい、全編英詞の「Dance All Night」やワイルドなダンスチューンの「S.I.X」を経由して、作品の熱は最高潮へ。デビュー曲「Imitation Rain」を高らかに歌い上げると、最後は壮大なバラード曲「Lifetime」で本編を締め括る。最後に辿り着く景色はこれから彼らに待ち受けている怒涛の未来を予感させるかのようだ。

SixTONES “1ST” digeST movie

 こうして最初から最後まで流れるように進んでいく本作。音楽面においても多種多様なジャンルを横断しているにも関わらず、どこを切り取ってもSixTONESにしかない独特の”匂い”が宿っている。男の哀愁と言うべきか、もがき苦しむ男の艶っぽさと言うべきか。官能的でありながらスタイリッシュ、漂うヒリヒリとした緊張感、洗練された黒のイメージ、高い美意識……どれも他にはない独特の雰囲気だ。デビューまでの長い道のりの過程で醸造された、彼らにしか出せない唯一無二の魅力である。

 さて、近年のボーイズグループシーンはこれまでにないほどの活況を見せている。アジア発のアーティストが世界を席巻する例も現れた。今までのように海外を目指すということが夢物語ではなくなった今、日本からも後に続こうと次々に新しいグループが生まれている。しかし、実際のところは国内向けのパフォーマンスに止まっているグループも少なくない。そんな中で、SixTONESの作品からはその“本気度”がビシバシと伝わってくる。そして何よりも、彼らにはそのポテンシャルを十二分に感じるのだ。

 たとえば、「NAVIGATOR」や「S.I.X」で見せるラップに注目すれば、その非常にスキルフルな節回しに耳が奪われるだろう。音色盤に収録されている「EXTRA VIP」もラップを堪能できる一曲で、本編収録作品とのフロウの違いを聴き分けてみると面白い。また、全体的に英詞の割合が多く、それを流暢に歌いこなす姿も印象的だ。ラップや英語詞といった海外のファンにも馴染みやすい曲作りがされているのは、こうした彼らの高い能力があってこそである。

SixTONES – NAVIGATOR (Music Video) [YouTube Ver.]

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる