宮野真守、津田健次郎、花江夏樹……お茶の間にも浸透した、2020年男性声優たちの活躍を振り返る
また、3月にリリースされたスマホゲーム『ディズニー ツイステッドワンダーランド』も話題を集めた。『黒執事』などで知られるマンガ家の枢やなが原案・メインシナリオ・キャラクターデザインを手がけた作品で、JR山の手線各駅に異なるキャラクター広告が掲載された時は、山の手線×ツイステがTwitterのトレンドワードになったほど。出演する声優も豪華で、杉山紀彰、花江夏樹、梅原裕一郎、岡本信彦、内山昂輝、蒼井翔太、加藤和樹、緑川光、島﨑信長など人気イケボ声優がずらり。女性声優の間でもハマった人が多かったと聞く。また以前から人気のコンテンツ『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』は、3月にスマホゲーム『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』を配信、10月からアニメ『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』の放送がスタートし、お茶の間レベルでファン層が拡大している。さらに谷山紀章、森久保祥太郎などが出演するパラパラとホストを組み合わせた『パラホス』というコンテンツもリリースされ、谷山がパラパラの代表曲「NIGHT OF FIRE」を歌った動画も話題になった。
声優=裏方という認識の人はいまだ少なくない。そんな中で声優自らが発信することにより、声優という職業の幅広さと可能性の広がりを示しはじめた2020年。彼らの活躍は、『鬼滅の刃』の社会現象やコロナ禍など様々な要因が絡み合う中で、今の時代に最適化していった結果だったと言えるだろう。
■榑林史章
「山椒は小粒でピリリと辛い」がモットー。大東文化大卒後、ミュージック・リサーチ、THE BEST☆HIT編集を経て音楽ライターに。演歌からジャズ/クラシック、ロック、J-POP、アニソン/ボカロまでオールジャンルに対応し、これまでに5,000本近くのアーティストのインタビューを担当。主な執筆媒体はCDジャーナル、MusicVoice、リアルサウンド、music UP’s、アニメディア、B.L.T. VOICE GIRLS他、広告媒体等。2013年からは7年間、日本工学院ミュージックカレッジで非常勤講師を務めた経験も。