JUJU×亀田誠治、絆が垣間見えた『V.I.P. ―JUJU―』での濃密な対談 『俺のRequest』制作背景や配信ライヴへの思いが明らかに

JUJU×亀田誠治、絆が見えた濃密な対談

 10月21日にリリースされたJUJUのカヴァーアルバム『俺のRequest』は、時代を越えて愛され続ける男性アーティストの名曲を、10人のトッププロデューサーたちと共に作り上げた作品。そのリリースを記念して、本アルバムの収録曲・Mr.Childrenの「くるみ」のカヴァーをプロデュースした亀田誠治とJUJUの対談がスペースシャワーTV『V.I.P. ―JUJU―』にてオンエアされた。

 亀田はこれまでにもJUJUの楽曲プロデュースを多数手がけているため、すでに信頼関係が深く築かれているようで、二人の会話は和気あいあいとした雰囲気。対談のスタートは「JUJUくん!」「はい!」という、まるで先生と生徒のようなやりとりからだった。

 まず最初の話題は、亀田が「すごくいい」と大絶賛する本アルバムの選曲について。男性アーティストの楽曲カヴァーならではの“キー”に苦労したというJUJU。「Aメロが低いから(キーを)上げて歌ってしまうとサビがめちゃくちゃ高くなってしまうし、サビに合わせたらAメロがどれだけ二重顎にしても(声が)出ないみたいな。決して人には見せられないです(笑)」と冗談交じりに語る。亀田が「男性のキーって女性の+6~7音あるから、それを歌いこなすには、よほどのコレがないと……」と、腕と胸元を叩いて言うと、JUJUも「こっち(腕)は結構ないんですけど、こっち(気持ち)で頑張りました!」とその仕草を真似し、本作が自身にとって非常にチャレンジングな作品だったことを語った。亀田がアレンジしたMr.Childrenの「くるみ」は、本アルバムの中で最も高低差のある曲だという。JUJUから送られてきた仮歌を聴いた亀田は、あまりの音域の広さに「JUJUの記録を破ったと思ったね。オリンピックに“声高跳び”があったら、優勝するのはJUJUだな(笑)」と茶目っ気たっぷりに褒めたたえ、対談の場を大いに盛り上げた。

 「くるみ」をカヴァーすると決まった際、JUJU側は「プロデュースは亀田さんにお願いしたい!」と満場一致で即決。亀田自身も迷うことなく快諾したという。プロデューサーとして携わる中で、「JUJUの歌への一途な想いと本気度を感じた」としみじみ語る亀田。JUJUはどこか照れ臭そうにしながらも「ありがとうございます……」と嬉しそうな表情に。「JUJUが歌うことに対して、僕は喜びや光みたいなものを見つけている」と絶賛する亀田は、今回の「くるみ」の制作において「演奏するメンバーも全員JUJUのことを好きじゃないとだめだと思った」と真摯な表情で語る。するとJUJUはあえて斜に構えた雰囲気で冗談を言い、豪快に笑う。しかし亀田は、「こうやってガハハって笑うJUJUちゃんのことをわかっている子がいいなと思って、僕の周りのそういうメンバーを集めた」と、アーティストへの愛情がたっぷりとこもったチームでレコーディングを行なったことを明かした。

 トーク後半の話題は、10月10日に行なわれた無観客生配信ライヴ『ジュジュ苑スペシャル』について。感想を聞かれたJUJUは、「(画面の向こうと)繋がっている感覚はむちゃくちゃあった。もちろん皆さんが居てくださることが一番の理想形だったとしても、配信だからっていうやりにくさはそこまで感じなかった」と答え、確かな手ごたえを感じていたようだ。さらに「チャットだとみんなが声を出せるし、家族みんなで見てくださったりもできるし、寝転がりながら見てもいいし、眠くなったら寝てもいいし、どこかに移動する必要もないし、マスクもしなくていいし、密にもならない。そう思うと今は配信の良さしか見えない」と潔く言い切った。

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