MAMAMOO、ハイセンスなスキルで最新作『TRAVEL』が絶好調 “新たなガールクラッシュ”提示するユニークなキャラクター

MAMAMOO、ユニークなキャラクターの魅力

 11月3日、韓国で10枚目となるミニアルバム『TRAVEL』がリリースされ、約1年ぶりに完全体でのカムバックを果たしたMAMAMOO。10月20日に先行配信された「Dingga」は世界19カ国のiTunesトップソングチャートで1位を獲得し、『TRAVEL』発売日の11月3日にはM-netで『MAMAMOO COMEBACK SHOW』が放送された。

[MV] 마마무 (MAMAMOO) - 딩가딩가 (Dingga)

 MAMAMOOは2014年6月にデビューした、所属事務所RBW初の女性グループ。当初はダンスパフォーマンスよりもボーカルパフォーマンスを主体とするアイドルグループを作る計画だった。だが、同時にラップやダンスも長けた多様な音楽表現ができるアイドルという方向性を目指し、ボーカルの実力をベースとしながらもより幅広いパフォーマンスをこなせそうな自由なキャラクターを持ったメンバーとして、フィインとファサを選んだという。その後、フィインとは異なるカラーを持ったボーカリストとしてソラが、ファサとは対照的な中性的で爽やかな印象の声を持ったムンビョルがラッパーとして合流した。

 デビュー前からBumkey、K.Will、Geeksといった実力派アーティストの曲にフィーチャリング参加しており、2015年初頭にはアメリカのビルボードが選定した「2015年注目すべきK-POPアーティストTOP5」に選ばれたが、韓国で大きな注目を受けたきっかけは、『不朽の名曲』(KBS World)への出演ではないだろうか。過去の名曲をカバーして競うバラエティ番組だが、当時はデビューしてまだ半年足らずの新人ながら、そのクオリティの高いパフォーマンスで一気に注目を受け、同番組では2回優勝している。2015年6月にリリースした2枚目のミニアルバム『Pink Funky』のタイトル曲「Um Oh Ah Yeh」は韓国の総合チャートであるGAONの週間デジタルチャート3位にランクインし、続いて2016年2月にリリースされた1stフルアルバム『Melting』のタイトル曲「You're the Best」で週間1位に輝いた。音楽消費のほとんどがデジタルに移行している韓国では、ファンによる購入が主なCDチャートとは異なり、音源チャートで上位に入るには大衆的な認知度や人気が必須と言われている。

마마무 (MAMAMOO) - 음오아예 (Um Oh Ah Yeh) MV
마마무 (MAMAMOO) - 넌 is 뭔들 (You're the best) MV

 メンバーそれぞれにパフォーマンスの担当があるというのはK-POPの特徴のひとつだが、MAMAMOOの場合は全員がボーカル・ラップ・ダンスをこなせるマルチなタイプだと言える。歌唱力や音楽性の高さから、ファンからは「信じるママム」というニックネームで呼ばれており、メンバー4人全員がソロでもそれぞれ作詞作曲に参加するなど活躍を見せている。特に末っ子のファサが出演したバラエティ番組『鍵盤の上のハイエナ』(KBS World)で人気ラッパーのLoco、プロデューサー・WOOGIEとともにリリースした「Don't Give」は音源チャート1位を総ナメにするヒットを飛ばした。その後出演した芸能人の一人暮らしの様子を見せるバラエティ『私は一人で暮らす』(MBC)では、飾らない姿や美味しそうに食べて飲む姿が話題になり、番組中でファサが食べるものが全てトレンドになるほどだった。特にコプチャン(ホルモン焼き)に関してはブームと言ってもいい状況になり、畜産副産物協会から感謝牌とコプチャン商品券100万ウォン分を受け取るほど。強烈な印象のカリスマ的パフォーマーとしての姿と、親しみやすいキャラクターの両面で人気を獲得している。

로꼬 (Loco), 화사 (마마무) - 주지마 (Above Live) (ENG/CHN)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる