櫻坂46、鮮やかな配色で変化した『そこ曲がったら、櫻坂?』 冠番組にも投影されたグループの方向性

 編集も力が入っていて、目から飛び出すビームや、途中で差し込まれるグラフィックなど細かな部分で工夫が凝らされている。番組冒頭で流れる陽気な曲は、数年前に復刻盤が発売されて話題となったYAMASUKI(70年代のフランスで発表されたデタラメ日本語ロック)のクラブミックスバージョン。ニッチな選曲だが、放送のテンション感を高めるのに一役買っている。司会陣も以前にも増して力強く進行している印象で、こうしたメンバー以外の周りのスタッフからも熱を感じるようになった。

 ウイルスの感染防止対策による空間を広く使った座席配置によって、アイドルバラエティに欠かせない”メンバー間の触れ合い”(爆笑したときなどに体をもたれ掛かかったりする仕草やボディタッチ)が見れないのは少し残念だが、かえってスッキリとした見た目で、リスタート期間にはちょうどいいかもしれない。

 鮮やかな配色で明るく変化した番組。そしてそれによって個性を発揮し、実際に変わりつつあるメンバーたち。思うように活動できない期間が続いているが、こうした変化で得た力で、逆境も今後の糧に変えてほしい。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる