稲垣吾郎&香取慎吾、『ななにー』で“役者・草なぎ剛”の魅力を熱弁 バラエティでも発揮される圧倒的な才能
稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾によるレギュラー番組『7.2 新しい別の窓』(ABEMA ※以下、『ななにー』)#30が、9月6日に放送された。新型コロナウイルスの影響によって、各地の夏祭りが次々と中止になった2020年の夏。“夏らしい”ことが思い切りできなかった寂しさを拭うように、3人はオープニングから浴衣姿で登場。EXITや尾上松也と納涼対決を繰り広げて、夏の夜の楽しい思い出を彩ってくれた。
そんな中、今回の生放送の主役は、間違いなく役者・草なぎ剛だった。主演映画『ミッドナイトスワン』の公開が9月25日(9月10日には先行上映も決定)と迫っている今、改めて草なぎの才能と魅力が見える回となった。
香取に「芝居をやめたい」とまで言わせた『ミッドナイトスワン』
『ミッドナイトスワン』は、草なぎが初めてトランスジェンダー役に挑戦したことでも注目を集めている作品。物語は、新宿のニューハーフショークラブで働く凪沙(草なぎ)のもとに、ネグレクトにあった少女・一果(服部樹咲)が預けられるところから始まる。子どもなんて好きじゃなかったはずの凪沙だが、奇妙な共同生活を送るうちに、一果がバレエの才能を持っていることに気がつく。初めて知る“母性”に戸惑いながらも、一果のために生き始める凪沙。そんな常識も性も超えて、孤独な2人が寄り添いながら紡ぐ愛の物語だ。
一足先に『ミッドナイトスワン』を見たという香取は、『ななにー』のオンエア前に、こんな感想をTwitterに投稿していた。
親友として、グループのメンバーとして、長年苦楽を共にしてきた草なぎと香取。その根底には、香取が草なぎの才能にとことん惚れ込んでいたことがわかる。上映中、ずっと涙が止まらなかったという香取。ストーリー、キャスト陣の演技、そして、何よりも役者・草なぎ剛の姿に打ちのめされて、「もう2度と見られない映画」とまで語っていた。
それだけの尊敬と愛を披露してしまったからなのか、この日の“しんつよ”はいつにも増して、兄弟喧嘩のようなワチャワチャが多めだった。ベッキー、池田成志、小島慶子を迎えた『お久しぶり企画』のコーナーでも、何かと言い合う2人。そして『ミッドナイトスワン』で共演した水川あさみ、真飛聖をゲストに迎えた新コーナー『72あるある!女優編』で、そのワチャワチャはピークに。
特にシチュエーション別のセリフを即興で演じるコーナーでは、草なぎの演技を巡って、白熱した展開に。草なぎが「美味しすぎて“やばい”」「異性にときめいて“やばい”」「寝坊して“やばい”」「身の危険を感じて“やばい”」「楽しくて“やばい”」の中から、ジェスチャーなしの言い回しだけで「楽しくて“やばい”」を演じ分けなければならなくなったのだが、バラエティモードから抜けられない草なぎは「やばいっ!」と、なんともぎこちない笑顔を披露。
これには、香取から「ないない!」と物言いが入る。しかし、何度やってもなかなか役者モードにならない草なぎ。ついには「俺、映画やったかなー(笑)」と首をかしげてしまう始末。リベンジするべく、今度は“さよなら”のお題に挑む草なぎ。「恋人に“さよなら”」「友だちと遊んだ後の“さよなら”」「旅立つ友人に“さよなら”」「卒業する生徒に“さよなら”」「10年使った洗濯機に“さよなら”」というお題のラインナップに、笑いが止まらない草なぎ。特に「洗濯機に“さよなら”」がツボに入ったようだ。
それでも、香取は「彼はできるんです」と最後までその才能を信じてやまない。そして、誰もがこのまま面白おかしく締め括られると思っていたそのとき、草なぎの役者スイッチが急に入る。言葉を発する直前の息の吸い込み方から違うことがわかった。何よりも、その眼差しが全く違うのだ。その視線の先に、愛しい恋人がいることが瞬間的に伝わってくる目の演技に、思わず息を飲んだ。そしてスタジオに漂った一瞬の静寂を破ったのは、香取の「どうですか、みなさん!」の嬉しそうな声だった。