GO TO THE BEDS & PARADISES、それぞれの道へ進み誕生した新たなカラー WACK所属グループの特性を分析

 PARADISESのメンバーは長身でステージ映えするテラシマユウカや、整った顔立ちの月ノウサギ、元WAggメンバーで可愛らしいルックスのナルハワールドとキラ・メイが選ばれている。華やかでアイドルらしさがあるグループだ。メンバーの魅力を活かすように明るくポップな楽曲が中心で、デビュー曲「GOOD NIGHT」はサビのキャッチーなメロディと歌詞が印象的な楽曲だ。1stアルバムの収録曲も疾走感のあるポップロックの要素が色濃く表れている。これはギャンパレが活動を続ける中で少しずつ音楽性の幅を広げて行って見つけた方向性と共通する部分だ。

PARADISES

 1stアルバム『PARADISES』は、ピアノやシンセサイザーを用いた華やかな音色が印象的。また、歌い方は、言葉の一つひとつをはっきりと発音していることもあり独特の素朴さがある。それは、GO TO THE BEDSのテクニックを駆使してリスナーを圧倒させる歌唱とは異なる魅力だといえるだろう。「BRIGHT FUTURE,YOUR SMILE」の〈輝く未来を 君が笑う顔を 見たいんだ 放っていかないよ〉という一節は彼女たちが歌うからこそ強度があり、聴き手にダイレクトに伝わる。ギャンパレが音楽性を広げるなかで取り入れていた“ポップさ”を引き継ぎ、よりまっすぐメッセージを伝えるために進化した形がPARADISESなのだろう。

PARADISES『PARADISES』

 ギャンパレの歴史や活動内容があったからこその活動をしている2組。分裂以前の活動も意味があり、大切なものであることが音楽からわかる。そしてグループが分裂したからとメンバーの想いがバラバラになったわけではないことも伝わってくる。

 GO TO THE BEDSは、「ベッドに行かないで」という意味の「Don't go to the bed」でデビューし、PARADISESは「GOOD NIGHT」でデビューした。真逆の意味を持ったタイトルだが表裏一体であることがわかる。つまり分裂しても2組がGANG PARADEであったことは変わらないし繋がりは途切れないということだ。メンバーや音楽が魅力的なだけではなくグループに対する熱い想いを持っていることも、GO TO THE BEDSとPARADISESの魅力の1つに感じる。

GO TO THE BEDS「Don't go to the bed」Music Video
PARADISES「GOOD NIGHT」 Music Video

■むらたかもめ
オトニッチというファン目線で音楽を深読みし考察する音楽雑記ブログの運営者。出身はピエール瀧と同じ静岡県。移住地はピエール中野と同じ埼玉県。‬ロックとポップスとアイドルをメインに文章を書く人。
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