乃木坂46が聖地 神宮球場で願った“明るい未来” 画面の向こうへエール届けた『シブヤノオト』SPを観て

 コロナ禍により大々的ではないものの、各局の音楽特番が順次放送されており、乃木坂46もその目玉アーティストの1組として出演している。

 7月18日の『音楽の日2020』(TBS系)を皮切りに、4連休初日の7月23日には『シブヤノオトSPECIAL-みんなでエール-』(NHK総合)、その翌日の7月24日に『ミュージックステーション 3時間半スペシャル』(テレビ朝日系)、8月1日には『HEY!HEY!NEO! MUSIC CHAMP』(フジテレビ系)に出演。日本テレビの音楽特番『THE MUSIC DAY』は秋以降の放送を検討中だ。

 すでに放送済みの番組披露曲は以下の通り。

・『音楽の日2020』
「裸足でSummer」「世界中の隣人よ」

・『シブヤノオトSPECIAL-みんなでエール-』
「何度目の青空か?」「世界中の隣人よ」

・『ミュージックステーション 3時間半スペシャル』『HEY!HEY!NEO! MUSIC CHAMP』
「Route 246」

 『音楽の日』での「世界中の隣人よ」、『ミュージックステーション』の「Route 246」はそれぞれテレビ初披露。『シブヤノオト』は明治神宮野球場(以下、神宮)という乃木坂46にとっての聖地にてパフォーマンスが実現した。

乃木坂46『6th YEAR BIRTHDAY LIVE』

 乃木坂46は2014年から6年連続で神宮での単独コンサートを開催してきた。かつてセンターという名の座長を務めあげた生駒里奈、そしてそのバトンを受け継いだ齋藤飛鳥それぞれの「神宮ー!」という叫び。公式お兄ちゃんであるバナナマン・日村勇紀扮するヒム子を迎えての「インフルエンサー」。神宮と秩父宮ラグビー場の2会場を行き来しながらの「シンクロニシティライブ」。昨年の桜井玲香の卒業コンサート、及び秋元真夏の新キャプテン就任。グループの歴史と成長の記憶が詰まっている神宮は、乃木坂46にとってホームグラウンドと呼ぶに相応しい場所。そのコンサート初年度に披露していたのが、「何度目の青空か?」であった。

 2014年、学業に専念するため活動を休止していた生田絵梨花が、ツアー千秋楽でもある神宮で活動を再開。ヘリコプターで神宮に降り立った生田がコンサート中盤で登場すると、絶叫にも似た歓声が会場に響き渡った。

 事前収録となった『シブヤノオト』でのパフォーマンスは、神宮のグラウンド中央に巨大なステージを設置。当時と比べると3期生が加わり、選抜メンバーも大きく様変わりしているが、一人ひとりが乃木坂46の歴史を背負い神宮というステージに力強く立っている。何よりも、センターの生田は乃木坂46だけでなく、ミュージカル界を代表する存在へと成長を遂げた。まだ少しあどけなさが残る6年前と比べると、凛と立つその姿からは貫禄すらも伺える。

 続けて披露されたのが、新型コロナウイルス感染対策拡大防止の呼びかけ、すべての人へのエールを送る曲として配信リリースされた「世界中の隣人よ」。MVにはメンバーが自宅から歌う様子が神宮のスクリーンにCGで映し出されている。コロナ禍でなければ、きっと今年も神宮にひと夏の思い出が刻み込まれているはずだっただろう。東京ドームで開催される予定であった白石麻衣の卒業コンサートが正式には発表されていないように、今年は毎年恒例の『真夏の全国ツアー』開催日程すら幻となってしまっている。そんな折に実現した今回の神宮でのパフォーマンス。再び白石が神宮に立つという奇跡。「客席は空だったけど、みなさんにもこれを観て、未来でまたこの席に座れるかもしれないなとか、ライブに参加できるかもしれないって想像して元気になってもらえたらいい」という生田のコメントが必ず訪れる明るい未来を想像させてくれる。

乃木坂46 『世界中の隣人よ』

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