ドラマ『賢い医師生活』や“スムドゥンミョン”で10年以上前のK-POP楽曲が再注目 現在との違いはフレーズ重視の歌詞に?
2019年から韓国でじわじわと人気になっている「숨듣명(スムドゥンミョン)」。“隠れて聴く名曲”という意味のこの言葉だが、聴いていることを人に知られたらちょっと恥ずかしい曲といったような内容だ。今から約10年ほど前のK-POPが主に挙げられていて、学生のときを思い出しながら聞く人もいれば、最近では「すごいかっこいいのに恥ずかしくて笑える帰ってきた”スムドゥンミョン”」として紹介されている。
きっかけとなったのは「문명특급 - MMTG」というYouTubeチャンネルだが、韓国国内ではプレイリストが作られたり、このシリーズの動画が配信されたりと話題になっていた。これらのコンテンツでは過去人気を得たアーティストから、今でも世界的に人気のあるアイドルまで様々な「ちょっと恥ずかしい曲」が紹介されていて面白い。
“なぜか聴いていて恥ずかしくなる”という恥ずかしさの理由は様々だが、歌詞の意味やメロディなどが挙げられている。
「聴いているときにイヤホンが外れたら恥ずかしい曲」とコメントされていたのはナルシャの「Bbi Ri Bba Bba」。とにかくリズミカルに〈Bbi Ri Bba Bba〉が繰り返されるのが印象的だ。スムドゥンミョンとして再燃した曲のYouTubeのコメント欄にはたびたびその曲に対するツッコミが見られるのだが、この曲にも「心が落ち着かない時この曲を聴くと、“ああ自分がこの曲よりは大したことない問題で悩んでいたんだな”と思う」などどこか笑えるコメントが目立っていた。
また、スムドゥンミョンといえば必ず挙げられるのはTEEN TOPの「향수 뿌리지마(香水をつけないで)」。この曲の恥ずかしいポイントは、意味がわかると歌いたくなくなるほどの歌詞。若かりし頃の彼らが笑顔で歌う、なんともダメ男な歌詞に改めて注目が集まっているのだ。タイトルにもなっている“香水をつけないで”というフレーズ。その理由はなんと彼女にバレてしまうから。韓国語がわからない海外のファンが、歌詞の意味を知った時の反応を想像するとちょっと笑えてしまうくらいのダメっぷりだ。
また、韓国でも日本でも現在も人気を誇るEXO。彼らの2013年の曲「Wolf」もスムドゥンミョンとして話題になっていた。“歌詞が完全に恥ずかしい歌”とも言われていたが、歌詞全体というよりはたびたび挟まれるフレーズに恥ずかしさを感じてしまうようだ。歌のイメージとしては確かに今のK-POPと共通するパワフルなかっこよさもあるのだが、なぜかところどころに恥ずかしいポイントのようなものがある。特に番組内で挙げられていたのは少しスローになって歌う“Hey 확 물어(がぶっと噛み付いて)”というところ。
また、少し印象的なダンスも今改めて振り返るとちょっと恥ずかしく感じる原因になっているのかもしれない。しかし、歌やパフォーマンスには現在に通じるかっこよさもあるのでスムドゥンミョンとして愛されているのだろう。