BTSの快進撃、ZICO「アムノレチャレンジ」、オンラインライブの盛況と課題……2020年上半期K-POPシーンを振り返る

BTSの快進撃、ZICO「アムノレチャレンジ」、オンラインライブの盛況と課題……2020年上半期K-POPシーンを振り返る

 今年もあっという間に折り返し地点。昨年までとは状況が一変し、これまでのスタンダードや価値観が総崩れするような激動の期間だったことは周知の通り。その中でK-POPシーンもコンサート、フェスなどあらゆるイベントが中止や延期に追い込まれ、大打撃を受ける形となった。今後の活動や、ファンとのコミュニケーションのあり方について模索する6カ月間だったと言えよう。2020年の1月から6月までのK-POPニュースを総括して振り返ってみたい。

1.“プデュ”ブームの行方は? X1の解散とIZ*ONEの飛躍

 年明け早々に入ってきたBADニュースはX1の解散発表。2019年に『PRODUCE X 101』からデビューが決定、同じく“プデュ”シリーズ発のグループ・Wanna Oneの勢いを引き継ぐかに思えた彼らだったが、番組プロデューサーらの投票操作疑惑が明るみになり活動休止に追い込まれていた。実力と人気を兼ね備えたメンバーたちはそれぞれ活躍中だ。同じく解散か? と危惧されていた先輩グループ・IZ*ONEは活動を再開。2月には1stフルアルバム『BLOOM*IZ』が発売初週で35万枚を突破し、歴代K-POPガールズグループ1位に輝くなど完全復活を果たしている。

2.BTS、アメリカでの快進撃続く

 1月に行われた『第62回グラミー賞授賞式』ではBTSがK-POPアーティストとして初めてパフォーマンスを披露。昨年はプレゼンターとして登壇し、2年連続の参加となった。その翌日にはCBSの人気トークショーに出演、2月にはNBCを通じてNY・グランドセントラル駅でのパフォーマンスが放送されるなど、アメリカでの快進撃が続いた。その後BTSは日本においても、2020年オリコン上半期のアルバム売り上げ1位を達成。外国人アーティストがトップを飾るのは、マイケル・ジャクソン以来36年ぶりのことだ。

3.TikTokからもヒットが誕生、ZICOが繋いだ「アムノレ」の輪

 1月末からジワジワと広まっていったのが「アムノレチャレンジ」。元Block BのZICOが新曲「Any Song(아무노래/アムノレ)」に乗せてMAMAMOO・ファサらとのダンス動画をTikTokへ投稿。そこから大先輩イ・ヒョリやWINNERのミノ、女優パク・シネなど多くのスターたちが同曲のダンス動画を次々と公開。それが一般のユーザーへと広まり一大ブームに。TikTokをうまく活用した代表例となった。これまでもMAMAMOO「HIP」(※韓国リリースは2019年)を使ったメイク動画が話題となったり、最近ではTWICE、IZ*ONE、SEVENTEENもTikTokで新譜を先行公開している。若年層へのアプローチとして有効かつ、ダンスと相性の良い動画SNSは今後もK-POPの重要な宣伝ツールになりそうだ。

4.新型コロナウイルス感染拡大によるライブ中止・延期

 2020年を語る上で外せないのが「新型コロナウイルスの感染拡大」。SEVENTEENを皮切りに東方神起、TWICEも東京ドーム公演を取りやめ、BTSも日本公演を含めたワールドツアーをキャンセルする事態となった。小規模のイベントからファンミーティング、音楽フェス等も全面的にストップとなり、アーティストや公演関係者が受けた経済的損害とファンの精神的ショックは計り知れない。

5.『Beyond LIVE』『BANG BANG CON The Live』…オンラインライブの盛況と課題

 そんなリアルイベントの中止や延期の中で盛んになったのが「オンラインライブ」だ。中止公演の代わりとしての配信や、SuperMが参加したレディー・ガガ&WHO主催『One World: Together At Home』等のチャリティーイベントも続々登場。BTSも『Bang Bang Con』として過去ライブを期間限定公開し、2日間で再生回数5059万回、最大同時視聴数224万人を超える記録を残した。

 そんな中「オンライン=無料」の流れから一転、有料サービスとしてSMエンターテインメントが打ち出したのが『Beyond LIVE』だ。4月のSuperMを皮切りにWayV、NCT DREAM、NCT 127、SUPER JUNIORに東方神起とこれまでに6回開催。NAVER社の「V LIVE」アプリと連携し、リアルタイムでファンとの双方向コミュニケーションを行う試みが目を引いた。6月14日にはBTSも有料の『BANG BANG CON The Live』を配信し、SNS上でも大きな盛り上がりを見せていた。

 多言語の字幕表示やAR演出などオンラインならではのプラス面もありつつ、料金設定や技術面などの課題も見えてきている。未だ「正解」を模索する段階、挑戦と改良を重ねながら新しいエンタメコンテンツとして定着してゆくことが期待される。

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