NMB48、“梅山本”がWセンター務める新曲MVの魅力 「おうちで過ごそう」のメッセージ届ける迅速な行動力も

NMB48、“梅山本”Wセンター新曲MVの魅力

 NMB48が4月12日にMVを公開した23rdシングルの表題曲「だってだってだって」は、今年10月に結成10周年を迎えるグループにとっての新章開始を確信させる楽曲だ。

【MV】だってだってだって / NMB48

 センターを務めるのは、梅山恋和と山本彩加の2人。ダブルセンターの配置が取られるのは、2014年リリースの10thシングル表題曲「らしくない」以来だ。代々、NMB48には山本彩と渡辺美優紀による“さやみるきー”、白間美瑠と矢倉楓子の“ふぅみる”とグループの顔となるコンビが存在してきた。

 2016年に5期生として加入した梅山、山本の2人もまた“梅山本”と呼ばれ、それぞれの歩みを進めてきたメンバーだ。5期生のお披露目から2カ月後に開催された『NMB48 コンサート2016 Summer ~いつまで山本彩に頼るのか?~』にて「絶滅黒髪少女」のセンターに抜擢された山本は、その年末の音楽特番『ベストヒット歌謡祭2016』(読売テレビ・日本テレビ系)で「僕はいない」のセンターを経験。さらに山本彩とともに“W山本”としてダブルセンター(「どこかでキスを」「阪急電車」「嘘つきマシーン」)を務めるなど、兼ねてより未来の担い手として期待されていた一人だ。

 一方の梅山は、先輩からも同期にも慕われる人懐っこい天然キャラでオンリーワンの人気を得る。彼女にとって大きなターニングポイントとなったのは、2019年。坂道AKBが「初恋ドア」をリリースした際にNMB48からは初となる選抜メンバーに選ばれ、AKB48の56thシングル『サステナブル』収録曲「モニカ、夜明けだ」で山内瑞葵と共にWセンターを務めるなど、NMB48の代表としての露出が多くなっていく。2018年リリースの18thシングル『欲望者』よりNMB48内でも選抜常連組であった梅山は、自身初のソロコンサート『NMB48梅山恋和ソロコンサート~笑梅繁盛で餅もって恋!~』の開催、さらに“COCONAROID”として公開した『「ハッピーシンセサイザ」を歌ってみた&踊ってみた』動画が大きな反響を呼ぶなど、今やNMB48には欠かすことのできないメンバーである。

 そして、2人の人気を確固たるものとしたのが、上西怜を含む5期生トリオとして昨年末に結成した新ユニットのLAPISARCH。吉田朱里、渋谷凪咲、村瀬紗英からなるQueentetに続く、10代の中心的存在になることを掲げるユニットだ。山本彩や木下百花など、1期生の代から絶大なる女性人気を誇ってきたNMB48のまさに後継者と言えるのが、LAPISARCHであり、梅山と山本なのだ。

 そんな2人が満を持してダブルセンターを務める「だってだってだって」は、藤田克洋(ZILCONIA)とN-Gramによる共作編曲。〈だってだってだって〉〈なんでなんでなんで〉〈もっともっともっと〉とサビ頭で繰り返すフレーズは、一度聴けば口ずさめるほどにキャッチーであり、意中の相手に向かって一歩踏み出せない女子の切ない恋心が歌われている。MVは「がっつきガールズ」でも監督を務めた加藤マニ、振付は「ワロタピーポー」「床の間正座娘」など印象的なダンスを手がけてきたNMB48にとってはお馴染みのCRE8BOY。女子高生たちが学校を舞台に恋愛自主映画を制作する青春群像劇を描いたドラマ仕立ての映像に、歌詞に寄り添ったキュートなダンスが乗る。

 特徴的なのが、全員でのダンスシーンはラスサビのみということ。監督の加藤マニはTwitterで「学校モノながら、メンバー全員が学校に私服でも存在して、一つのものを組み上げる状況にしたかったので『学校が舞台の映画を撮っている様子』と『その劇中劇』で構成しました」と明かしている。山本が村瀬に、梅山が吉田に衣装やメイクのセットを直してもらっている様子や、劇中で監督を演じる白間美瑠がカメラ越しに2人を見つめるショットは、「らしくない」から約6年の時を経て受け継がれるNMB48のセンターの変遷が見えてくる。

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