アユニ・D×田渕ひさ子×松隈ケンタが語る、PEDROに起こった変化ーー“音楽“がアユニの居場所になった理由

アユニ・D×田渕×松隈 PEDRO鼎談

NUMBER GIRL/BiSHとして「無観客ライブ」のステージに立った思い

――この取材をしているのは3月5日なんですが、先日アユニさんはBiSHの『WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN'PARTY”』(2月29日大阪・Zepp Osaka Bayside)で、田渕さんは『NUMBER GIRL TOUR 2019-2020 逆噴射バンド』(3月1日東京・Zepp Tokyo)で、それぞれ無観客ライブを行いましたよね。僕は今までいろんなインタビューをしてきましたけど「無観客ライブをやってどうでしたか?」という質問は誰にもしていなくて。まず田渕さんは、正直、どうでしたか?

田渕:普段からお客さんの反応を気にするタイプではないし、観てくれる人は自由に楽しんでくれたらと思って演奏しているんです。でも今回は正直「どんなふうになるんだろう?」って思っていて。だけどリーダー(向井秀徳 Vo/Gt)が(無観客ライブが)決まってからの2、3日間でイメージを膨らませたんだと思うんです。そのおかげで自分も楽しんでできました。曲がジャン! って終わった後、シーン……ってしている中でカメラマンの方が喋ってるのが聞こえたりして、でも、全然集中もできたし、向井くんが喋ったり、いろんなことをやったりするのをまるで知らないから「何やるのかな? 何喋るのかな?」って(笑)。それを観客の感覚で楽しめるところもありつつ、みたいな感じでした。

――アユニさん、松隈さんはNUMBER GIRLの無観客ライブは観ました?

アユニ:観ました。あのカメラのアングルとか、あの雰囲気とか、無観客だからできるというか、無観客じゃないとできないライブだったので、すごく贅沢な、貴重なものを観た。衝撃映像を観たっていう気持ちです。

松隈:僕も観ました。僕からすると、ゲネプロとかライブ前のリハーサルと雰囲気は一緒なんじゃないかなと逆に思っていたんですよ。演奏が終わってシーンとなるのは、リハーサルも同じじゃないですか。でも、今の田渕さんのお話を聞くと、なるほどなって思いました。それを違う気持ちで、ちゃんとライブとしてやるという。今後ライブの新しい見せ方になってくるような気がしますね。

田渕:あのライブを撮ってくれていたのが、これまでにも何度も撮ってもらったスペースシャワーのカメラチームで、関わりが深い人が多かったので、向井くんをどう撮るかなどの撮り方も含めて、チームとしてNUMBER GIRLを理解してくれていたのも大きいと思います。

松隈:自分がどう映っているかはわからないわけでしょ?

田渕:そうなんです。どう映っているか、いつ映っているかはわからないし、観てもいないんですけど(笑)。前の日、私もBiSHの無観客ライブを観ていたんです。いつも通りみたいな感じでMCとかもあったし、客席にみんな降りてきたりしていて、ああ、普通に楽しんで演奏すればいいんだなって思いました。

――同じ質問ですが、アユニさんは実際に無観客ライブのステージに立ってみてどうでしたか?

アユニ:バンドとは状況は全然違うと思いますが、個人的には、プロとして失格なのかもしれないですけど、何もない状況であたかもお客さんがいるように振る舞うことがすごく難しかったです。目の前は殺風景なのに、声をあげたり笑顔でいることができなくて。あと、振付も視界ありきで覚えているので、いつもと感覚が違いすぎていきなり頭真っ白になっちゃったりもしました。「ライブって、お客さんの熱量ありきで成り立っているんだな」って、改めて痛感しました。ステージに向かってくるエネルギーがないと、こっちもエネルギーを100%出せないんだって。メンバーのみんなに助けられてなんとか最後までできました。

松隈:ひょっとしたら、オンラインライブが新しいエンターテインメントの形として流行るかもしれないと僕は勝手に思いましたね。それはそれで新しい楽しみ方があるかもしれない。

――今後のツアーに関してはどうでしょうか。この取材をしている時点では、まだどうなるか決まってはいないとは思うんですが。

松隈:今はとりあえずやる気でリハーサルを進めてます。

アユニ:去年の夏の『DOG IN CLASSROOM TOUR』は、本当に楽しくて。最高の夏、唯一の煌めいた記憶だったんです。なので、今回のツアーも決まってからずっと楽しみに待っていました。あとは、周りから、アユニ・Dは「成長した」「変わった」と言われるので、前回のライブとは同じ曲でも全く違うものにしないとなって思います。頑張ります。

■リリース情報
1st EP『衝動人間倶楽部』
発売:2020年4月29日(水)
<初回生産限定盤 BOX仕様[2CD+Blu-ray+photobook] >
価格:¥10,000(税抜)
<映像付通常盤 [CD+DVD] >
価格:¥5,980(税抜)
<[CD]>
価格:¥1,500(税抜)
CD1『衝動人間倶楽部』
01 感傷謳歌 
02 WORLD IS PAIN 
03 無問題 
04 生活革命

CD2 [LIVE CD]
2019.08.29 TSUTAYA O-EAST 
DOG IN CLASSROOM TOUR FINAL
01 EDGE OF NINETEEN 
02 アナタワールド 
03 玄関物語 
04 NIGHT NIGHT 
05 GALILEO 
06 ボケナス青春 
07 SKYFISH GIRL 
08 甘くないトーキョー 
09 MAD DANCE 
10 ハッピーに生きてくれ 
11 NOSTALGIC NOSTRADAMUS 
12 ironic baby 
13 自律神経出張中 
14 ゴミ屑ロンリネス 
15 おちこぼれブルース 
16 猫背矯正中 
17 Dickins 
18 STUPID HERO

-ENCORE 01-
19 うた 
20 ラブというソング
-ENCORE 02-
21 透明少女

Blu-ray
2019.08.29 TSUTAYA O-EAST 
DOG IN CLASSROOM TOUR FINAL 
01 EDGE OF NINETEEN 
02 アナタワールド 
03 玄関物語 
04 NIGHT NIGHT 
05 GALILEO 
06 ボケナス青春 
07 SKYFISH GIRL 
08 甘くないトーキョー 
09 MAD DANCE 
10 ハッピーに生きてくれ 
11 NOSTALGIC NOSTRADAMUS 
12 ironic baby 
13 自律神経出張中 
14 ゴミ屑ロンリネス 
15 おちこぼれブルース 
16 猫背矯正中 
17 Dickins 
18 STUPID HERO
-ENCORE 01-
19 うた 
20 ラブというソング
-ENCORE 02-
21 透明少女
Document of DOG IN CLASSROOM TOUR

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映像付通常盤
CD
01 感傷謳歌 
02 WORLD IS PAIN 
03 無問題 
04 生活革命

DVD
2019.08.29 TSUTAYA O-EAST 
DOG IN CLASSROOM TOUR FINAL 
01 EDGE OF NINETEEN 
02 アナタワールド 
03 玄関物語 
04 NIGHT NIGHT 
05 GALILEO 
06 ボケナス青春 
07 SKYFISH GIRL 
08 甘くないトーキョー 
09 MAD DANCE 
10 ハッピーに生きてくれ 
11 NOSTALGIC NOSTRADAMUS 
12 ironic baby 
13 自律神経出張中 
14 ゴミ屑ロンリネス 
15 おちこぼれブルース 
16 猫背矯正中 
17 Dickins 
18 STUPID HERO

-ENCORE 01-
19 うた 
20 ラブというソング

-ENCORE 02-
21 透明少女
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通常盤
CD
01 感傷謳歌 
02 WORLD IS PAIN 
03 無問題 
04 生活革命

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