1stアルバム『LIBRE』インタビュー
ONEPIXCELが振り返る、苦楽の日々で培われた3人の絆と成長「ワンピクに出会ってなかったら今の自分はない」
結成から5年。2018年3月にアニメ『ドラゴンボール超』のED主題歌「LAGRIMA」でメジャーデビューを果たした三人組のガールズグループ、ONEPIXCEL。彼女たちがこの2年間の活動の集大成となるメジャー1stアルバム『LIBRE』をリリースした。
グループ結成当時に16歳の高校1年生だった田辺奈菜美と鹿沼亜美は二十歳の誕生日を迎え、中学3年生だった傳彩夏は大学生となった。先日、キャリア最大規模となる神田明神ホールでのワンマンライブを大成功に収めたばかりの彼女たちにとって、これまでの5年間というのはどんな日々だったのだろうか。(永堀アツオ)【最終ページに読者プレゼント&インタビュー動画あり】
「最初は毎日、目の前のことについていくだけで必死」(田辺)
ーー2015年の結成から、今年の9月で丸5周年を迎えます。
田辺奈菜美(以下、田辺):毎日、必死でしたね。メジャーデビューするまではライブの回数が頻繁になくて。半年に1回とかだったんですけど、メジャーデビューしてからはリリースイベントだったり、ワンマンライブが増えたので、最初は毎日、目の前のことについていくだけで必死で「その日を頑張ります!」みたいな日々でした。今は違うんですけど、ざっくりいうとそういう感じですね。
ーー今は違うとありましたが、どこで変わりました?
田辺:2019年に入って、5月に4thシングル『Final Call』をリリースした頃からちょっと気持ちの余裕ができて。自分の中からも、もっとこうしたいとか、ライブでこうやりたいっていうアイデアとか、欲のようなものも出てきたし、もっと楽しむことができるようになりました。
鹿沼亜美(以下、鹿沼):「Final Call」は分岐点になってますね。3rdシングル曲「Girls Don’t Cry」で描かれたのも強い女性像だったんですけど、それを上回る、強気で前向きな曲をいただいて。歌い方やダンスもより自由に楽しめるようになったし、ワンマンライブの構成とか、3人でライブ作りを考えるようになった時期でもあったので、ななみんが言うように意識が変わった瞬間だったのかなと思います。
傳彩夏(以下、傳):メジャーデビューしてからの2年間は本当にバタバタ過ぎていった感じがして。転げ落ちるかのような毎日だったんですけど、私にとっては、特に「Final Call」の時が一番バタバタしていたイメージがあったんですね。東名阪ツアーが終わって、ふうって一息ついたと思ったら、レコーディングしないといけない、MVを撮らないといけないってなって。ちょうど大学生になった年でもあったんですけど、ライブでメキシコに行かないといけなくて。私生活も全て、24時間ずっとONEPIXCELだったなっていうイメージがあります。
ーーそんな傳さんにとってはどんな5年間でした?
傳:インディーズの時はそこまで責任感もあまりなかったんですよね。ただ、曲をもらって、披露して、こなすっていうのが普通だと思ってたんですけど、メジャーデビューしてからは意識しなきゃいけないことが増えて。ただフリを覚えて、マイクを持って、歌って踊るだけじゃダメだなと思うようになって。1つ1つのライブをただこなすのではなくて、新鮮な気持ちで向き合うようになった。その時しか出会えない人もいるかもしれないって思うようになってから、一からメンバーと話し合って、ライブを作るようになりましたし、今ではライブが、メンバーもお客さんも一番自由で、一番楽しい場所になってます。
鹿沼:私も5年間は気持ち的にもバタバタしてたなと思います。ちょうど高校1年生で、16歳の思春期の時にONEPIXCELが始まって。土日に友達とカラオケに行ったりとか、遊びに行ったりはできなかったし、行事に参加できないこともあって。当時は、もうちょっと高校生活を楽しみたかったな~って思いつつも、私は歌って踊ることが好きだしとも思ってて。感情の揺れが本当に忙しくて、心のコントロールが大変だったんですけど、今、振り返って思うと、アーティストをやっていて良かったなって思います。そうは言っても、普通の学生生活も楽しめたので、後悔はないですけど、当時の気持ちは複雑で忙しかったですね。