日向坂46、「青春の馬」で発揮されたメンバーの表現力 『日向坂で会いましょう』MV解説企画を振り返る
『日向坂で会いましょう』(テレビ東京/以下、ひなあい)2月23日放送回では、日向坂46が「青春の馬」(4thシングル『ソンナコトナイヨ』収録曲)のMVを解説する企画がオンエアされた。この企画は、「青春の馬」のMVを流しながら自分たちが解説したい場面がきたらボタンを押して解説するというもの。同放送によって、MVの見どころだけでなくメンバーたちの新たな魅力も知ることができた。
同放送で印象的だったのは、日向坂46が全員いきいきとした表情を浮かべていたことだった。全員で光の方向に向かって走る場面では、足が遅い宮田愛萌だけカメラに映り込めなかったことや、馬と並んで真剣な表情を浮かべているシーンでは、助監督が馬をなだめる調教師の動きを実演したことでメンバーが必死に笑いをこらえていたことなど、思い出話が次々と明かされる。また濱岸ひよりは、花束を抱えるシーンについて「花の塊がすごく重くて……」と不満を漏らし、「(河田)陽菜とかは座って『両手で持ってていいよ』みたいな感じだったのに、私だけ『片手で持って』みたいなこと言われて、私だけ『コイツならいけるだろ…』って思われてる」とぶっちゃけ、スタジオを笑わせていた。彼女たちのこうしたエピソードからは、仲睦まじく撮影を行っている様子が浮かんでくる。また、濱岸は昨年6月より体調不良で活動休止しており4thシングルから本格復帰したメンバーだ。MV撮影での出来事を楽しそうに話す日向坂46の様子を見ていると、濱岸が活動再開したことを心から喜んでいるかのようにも見えてくる。
また、今回の解説によって、メンバーそれぞれの表現力が格段に上がっていることも知ることができた。例えば、加藤史帆が指摘した潮紗理菜の表情。加藤は「なっちょ(潮)って普段朗らかなイメージがあるんですけど、すっごいカッコ良くて、曲中でしか見られない」と潮の表現力について語る。確かに、難度の高い振付をこなしながら鋭い目つきでこちらを見る潮からは、いつにもない気迫を感じる。潮曰く、監督から「未来に向かう決意の表情」を見せてほしいと言われたことから、そのような表情を浮かべたのだという。改めて映像をよく見てみると全員表情がバラバラだ。どうやらメンバーそれぞれが考えた「決意の表情」のようだ。そんななか潮は、前に突き進もうとするかのような意志を感じさせる力強い表情を浮かべていた。潮自身はこうした顔つきにしたことを「失敗だった」と言っていたものの、そこには見るものを惹きつける魅力がある。こうした潮の一面も、メンバーがフックアップすることで改めて気づかされる。