中居正広の“理想の第二の人生”をのんびりと見守りたいーー記者会見前後のラジオから感じた旅支度の空気

 中居正広を、また好きになった。そんな感想を抱いている人は、きっと少なくないはず。ジャニーズ事務所からの退所、そしてたった1人で新会社「のんびりな会」を立ち上げ、独立することを発表した中居。その記者会見で見せた立ち振る舞いは「さすが」の一言だった。

 これまでの形式にとらわれず、どうしたら自分の言葉がしっかり伝わるかを考えた結果、自分で進行していこうと決めた行動力。その場で寄せられる質問に対して、誰も傷つけない形で答えていく思慮深さ。そして後輩Kis-My-Ft2やV6、先輩の東山紀之、城島茂らの名前を出し、笑いを誘うことでジャニーズ事務所の懐の深さを示す配慮。この人が、私たちの愛する国民的グループ“SMAP”のリーダーなのだと、むしろ誇らしい気持ちにさえなった。

 亡き恩師“ジャニーさん“について、事務所とのこれからの距離感について、メンバーとの仲について、そしてファンについて……一筋縄ではいかない質問も多々寄せられた。これまで誰も直接聞けず、憶測が憶測を呼ぶ事態にも発展していった話題も。そんなセンシティブな問いにも、中居は真正面から向き合う。そして私たちに見せてくれた答えは、白黒つけることだけが正義なのではなく、誰にとってどんな答えが最善なのかを考えるということだった。

 メンバーとの仲については「自分たちがわかっていればいい」、今後SMAPが再結成される可能性は「1%から99%の中」、街の人から声をかけられる「“SMAPの中居くん“のままでいい」……もしかしたら世間には、「もっとハッキリして」と言う人もいるかもしれない。でも、彼のこれからに幸あれと願いながら、この会の情報を待ち望んでいる人にとってみたら「十分」な回答だったのではないだろうか。

 中居は今、次の「よし次!」を探しに、新たな旅を始めようとしているということ。その先には、もしかしたらかつての仲間との再会もあるかもしれない。タイミングによってはどうなるかわからないのが、人生。どの可能性も否定せず、あるいは断定せず、今は真っ白な状態を楽しもうという気持ちになったということ。

 決まっているのは、のんびり歩いて進むことだけ。旅に出る理由は、それだけで十分だったりする。旅へ出ることを、誰にどんなふうに伝えたかなんて野暮なことは聞かないでほしい。男は黙って旅に出た、そんな感じにでもまとめてくれ、と言わんばかりに。

 ファンは旅支度の空気を、薄々感じていた。中居がパーソナリティを務めるラジオ『中居正広 ON & ON AIR』(ニッポン放送)では、発表前の2月15日放送回で数年ぶりにリスナーと直接電話をする企画が復活。モノマネをして見事合格となれば、賞金をゲットできるという流れなのだが、もちろんファンにとっては賞金よりも中居と話せることがすでにご褒美というものだ。

 いつもファンに対して天の邪鬼な言動でおなじみの中居だが、この日は「(愛が重くて)気持ち悪いとか言っちゃう人だから、気を付けてくださいね」「たくましくないとやってけないですよ」「じゃあね! もう一生会わないと思いますけど」「強いね。いや、思うんだよね。なんか僕のこと支持してくれる人……ちょっとやっぱり……なんだろ、強いよね」と、突き放しつつ、改めてファンの愛を感じ取ろうとしているような素振りが印象的だった。

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