chelmico×大童澄瞳、『映像研には手を出すな!』の“最強ポイント”とOPテーマ語る「私たちの応援ソングにもなっている」
chelmicoが、1月17日に2020年第1弾デジタルシングルとして「Easy Breezy」をリリース。その発売を記念して、同曲がOPテーマを担当するテレビアニメ『映像研には手を出すな!』(NHK総合/以下、『映像研』)原作者の大童澄瞳とchelmicoの公開トークショーを2月1日に開催。会場には公募に当選した50名が招かれ、生配信も行われる中、和気藹々としたトークセッションが行われた。
『映像研』は、『マインド・ゲーム』『夜は短し歩けよ乙女』『ピンポン』などのアニメ作品を手がける湯浅政明が、『月刊!スピリッツ』で連載中の同名漫画をアニメ化したもの。浅草みどり、金森さやか、水崎ツバメの女子高生3人組が“映像研”を設立し、“最強のアニメ”を作るために奮闘する姿が描かれる。1月6日よりテレビアニメがスタートすると、chelmicoの楽曲とサイケデリックなOP映像が話題に。同曲MVは現在150万回再生を突破、海外でもMAD動画が制作されるなど、国内外でミーム化するまでに発展している。
イベントは、「映像研のここが最強」を3人で語り合うコーナーからスタート。Mamikoは“口調が最強”と切り出し、「浅草(みどり)氏の言葉使いがべらんめえ調で真似しやすい。伊藤(沙莉)さんの声もハマっている」と、登場人物の特徴的な話し方を挙げる。続けてRachelは“立体感が最強”とし、「絵の立体感がすごい! (漫画では)吹き出しが絵のパースにあわせて斜めになっているとか、それによって空間全体が見えてくる。あと、モブの個性も強いので、物語の中では見えないところでもみんなが生活している姿が浮かんでくる。それが作品の奥行きにも繋がっているのかな」と前のめりに語った。一方、大童は「chelmicoのここが最強」というテーマで“キャラクターが最強”と解説。「凸凹なコンビ感やゆるいトークも面白い。でも、作っている曲や歌唱スキルは高いから、そのギャップも楽しめる。ライブもすごく面白かった」と褒めちぎった。
続いて、トークはMVの話題になり、ゲストとして映像を手がけた田向潤が登壇。実際に会場でMVを流し、4名がMVの“ここが最強”というポイントを挙手して解説するコーナーへ。MVがスタートすると、いきなり「最強!」と声を上げたRachel。「ラジカセのカセットにchelmicoと書いてある。あと、CGのマンタが出てきたり、最初からこのMVが普通じゃないと伝わってくるところが最強」と力説した。
その後もそれぞれが逐一声を挙げ、「人がポリゴンでぐしゃぐしゃになるシーンで期待感が煽られる。実は王冠は動画用紙で作られている」(大童/MV 0:25前後)、「下手くそすぎるロボットダンスと素敵な色味の脳みそ」(Mamiko/MV 0:47前後)、「おしゃれすぎて気付きにくいけど、ちゃんと歌詞が出てくる」(Rachel/MV 1:14前後)など、MV前半部分だけで大盛り上がり。その後も最初は想像だった宇宙船に乗り込み宇宙で戦うシーン(MV 1:24前後)、登場人物ゆかりのアイテムが出てくるシーン(MV 1:41前後)、『マインド・ゲーム』のオマージュになっているクジラに食べられるシーン(MV 3:02前後)など、細かいギミックやネタが盛り込まれたMVの話題は尽きない様子だった。
今回のMVは単独で制作したという田向は、「みんなで作る作品も素晴らしいが、一人でコントロールすることで自分の100%を出すことができる。その分、やらなきゃいけない仕事は多いですが」と説明し、続けて「クオリティ以上に、とにかく溢れ出るものが多すぎる感覚を表現したかった。作業が年末年始を挟んだので、正月に集中して仕上げることができた」と楽しそうに説明。chelmicoの楽曲をはじめ、登場人物3名のアニメ作りに対する夢や情熱、原作のメッセージ性も汲んだハイブリットなMVが出来上がった。