すとぷり ななもり。×るぅとが語る、葛藤や悩みを越えて向かうネクストステージ「良い意味で変わり続ける、挑戦し続けたい」

すとぷり ななもり。×るぅとインタビュー

すべての活動は、みなさんが声を上げてくれたから

――活動の実態を知らないと、YouTuberという大きな括りで判断しがちですからね。

ななもり。:2019年はライブだけでなく、コラボカフェ企画や、ファミリーマートさんとのキャンペーン、さらに池袋のサンシャインシティアルタさんとのコラボ企画等もあって。外に出て行くようなコラボ企画がたくさんできた年でもありました。ネットで活動している僕たちが外に出て行こうとする理由は、みなさんに、もっともっと胸を張って"好き"と言っていただくために、どうしても必要なことだと思ったからです。それまでは、ネットの片隅で活動していたので、「友達にファンだっていうことを言うのが恥ずかしい」という方や、親御さんに「なにそれ?」と言われてたという方もいて。普段の生活の中で、リアルに僕たち“すとぷり”に接触する企画があると、学校の友達や家族にも好きって言いやすくなったりするんだなということを改めて感じました。

――1stアルバムでオリコンウィークリー1位をとっても、親御さんにとっては正体不明のグループなんでしょうか。

ななもり。:そうですね……。最近は、お仕事でお会いする方から「娘が知ってました」って言ってもらえることもあって、本当に少しずつですが、知ってもらえてるなっていう実感があります。それは、僕たちの地道な努力の成果だと思うので、テレビに出るとか、『紅白』に出るとかではないからこそ生まれる化学反応を求めて、これからも真摯に頑張り続けたいと思います。

――活動の中におけるCDの制作に関してはどう考えていますか。

ななもり。:もともと僕たちは歌の動画も、無料で動画サイトで公開していたんです。でもCDを出すっていうことは、お金をいただいて楽曲をお渡しするっていうことなので、それほどの価値が僕たちにあるのかなって思っていて……。2018年の夏頃から、るぅと君と協力して、4曲、オリジナル曲を投稿したんですが、その時に、これだけオリジナル曲があるのに、なんでCDを出さないんだっていう声をみなさんからいただいたんです。それがきっかけで、その声に応える形でリリースをすることにしました。ライブもそうなんですよね。なんでグループで歌も歌ってるのにライブをやってくれないんだっていう声が増えてきたときに始めていて。すべての活動は、みなさんが声を上げてくれたからなんです。今回のアルバムも、もっともっと新しい“すとぷり”が見たいという声を受けて作ったものなので……。けっこう、タイトなスケジュールだったんですけど、2020年の頭にふさわしいアルバムが完成できたと思います。

るぅと:確かに! 

――どんなアルバムにしたいと考えてました? 

ななもり。:最初のミニアルバム『すとろべりーすたーと』は、外の世界に僕たちを届ける“はじまり”の作品で、いままでの“すとぷり”らしさが詰まっていると思います。1stフルアルバム『すとろべりーらぶっ!』は、好きだよとか、ありがとうの気持ちとか、みんなに愛を伝えたいと思って作ったアルバムでした。僕たちの活動は、みなさんが喜んでくれるから成り立つものだと思っているので、現状に甘んじず、慣れないことにも挑戦したり、いろんな僕たちを見てもらうことが、みなさんへのお返しーー愛だと思っているんです。そんな思いを込めたアルバムだったので、今まで歌ったことのないような曲もたくさんありましたし、難しい曲もたくさんありました。でも、手にとってくださったみなさんに喜んでいただけたことがすごく嬉しかったです。そして、今回のアルバムは『すとろべりーねくすとっ!』。これからも新しい姿を見せ続けるぞ、まだみんなに見せてない“すとぷり”がまだまだたくさんあるんだぞっていう、挑戦の曲が半分、もう半分では、今までの僕たちらしさが詰まったアルバムになっていると思います!

ーーCDの曲順も、流れが良いですよね。ライブもイメージしてしまうような……。

ななもり。:このアルバムの中で、物語が、第1章、第2章、第3章ってあるイメージなんですよね。第1章は、タイトル通りの『ネクスト』で、今までの僕たちでもあるんですが、新しい“すとぷり”を感じてもらうような曲になっていると思います。7曲目から11曲目は第2章で、あれ? そういうのも行くの!? 見たことない!……っていう曲なのかなと。12曲目から14曲目ではで、僕たちが歌に込めたメッセージを感じていただきたいなって思います。そして最後には、好きを伝えるというか……。

僕たちらしさってなんだろうって、いろいろ悩みました

ーーなるほど……。16曲を通して是非聴いてもらいたいですね。るぅとさんは昨年10月にソロアルバムもリリースしてますが、制作が重なって大変だったのではないですか?

るぅと:そうですね。でも、なーくんから、「今までもいろんな挑戦をしてきたけど、まだまだ挑戦できるよ! 新しい“すとぷり”をもっと見せていこう!」っていう熱いお話を聞いて、絶対、頑張ろうって思いました。それから、新しいものってなんだろうって考えて……。今まで作ってこなかったバラード曲や、色っぽい大人組の曲「脳内ピエロ」の対極になるような信号機組の曲、あとは全員のラップ曲、と僕は今回3曲作ったんですけど、いままでの“すとぷり”になかったような新しさを、なんとか出そうと模索していましたね。

――全員でラップする「Next Stage!!」はタイトル曲のようでもあります。

ななもり。:僕たちらしさってなんだろうって、いろいろ悩みました。普段、生放送で言葉を伝えたときにも、僕たちが思っていないような形で伝わってしまうこともたくさんあって……。どう伝えたらちゃんと届くのか、悩む1年でもありました。どうしたら、もっと僕たちのことを知ってもらえるんだろう、みんなに喜んでもらえるように頑張りたいんだっていう気持ちを、どうしたら伝えられるんだろう……ということを考えながら書いた詞でした。

るぅと:なーくんと一緒にこの曲を作っていったんですが、普段曲を作ってくださる作家さんでは出せない、僕たちだから表現できた“すとぷり”らしさもありつつ、一緒に次のステージに行こうっていうメッセージも込めた、新しい曲になったと思います。今までは6人全員でラップをすることは、ほとんどなかったですし……。特に、僕と莉犬のラップは、初なんじゃないかな……。

――見てくれる人が増えていくと、正確な思いを伝えることが難しくなりますよね。ななもり。さんは「Next Stage!!」はどんなイメージでいますか。

ななもり。:次に行くことにも色々な形があると思うんです。新しい挑戦をすることはもちろん、今まで続けていた何かをやめることも次へ行くことだと僕は考えていて。

 “すとぷり”として活動し始めて3年半が経ちますが、やめたこともあれば、新しく始めたこともあって。今まで歩んできた道が全て今の僕たちのために必要な物だったんだなって改めて思います。リスナーさんのために、良い意味で変わり続ける、挑戦し続けたい。これからも歩み続ける僕たちを見ていて欲しいし、一緒に前へ進んでほしい。そんな思いを込めた曲です。

――そして。新しい挑戦という意味で、一番驚いたのは、「ヒカリユメ」なんですが。

るぅと:初めて聞いたときは衝撃でした。最後のオチが……。

ななもり。:「ヒカリユメ」はボカロPとして活動されているれるりりさんに作っていただきました。おしゃれな雰囲気で、今までの“すとぷり”になかった落ち着いたイメージの楽曲というご相談をしたのですが、ラストがこういう形になるとはまったく想像していなくて。聞けば聞くほどしっくりくるというか。短編の映画を見ているような、色んな角度で考察ができる素敵な楽曲です。今回のアルバムには色んな曲がありまして、リスナーさんに向けた曲が多いんですけど、この「ヒカリユメ」は、曲中に出ている女の子も主人公も僕たちやリスナーさんじゃなくて、俯瞰して物語を見ているような気持ちで歌いました。当たり前のことが幸せなことだったんだって気付かされるというか……。グッとくるんです。アルバムの楽曲でいうと、「タラレバ」などもそうなのですが、どことないおしゃれなシティポップ感といいますか、夜に聞きたくなるような曲は今までの“すとぷり”になかったので、歌いたかったジャンルの1つです。

るぅと:最初、ポップなブラスのサウンドで、ノリノリな曲だなと思っていたのに、後半に行くにつれて、ちょっと暗くなっていく……。歌詞の内容も具体的に女の子との情景が描かれていて。ラスサビが終わったと思ったら一気に下がって、衝撃のラスト。本当に今まで“すとぷり”にはなかった、新しい曲だと思います。リスナーさんもきっと、こういう“すとぷり”が聞きたかったって思ってくれるんじゃないかなって……。個人的には歌詞が大好きです。

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