Little Glee Monster、CHEMISTRY、コブクロ……それぞれ異なるコーラスワークの特性 『CDTV』SPを機に考察

コブクロ

 コンスタントに楽曲を発表しながら、新しい取り組みも精力的に行なっているコブクロ。2018年に結成20周年を迎えてもなお色褪せない2人の歌声は、多くの人々を魅了している。楽曲のほとんどを自分たちで制作しているとあり、コブクロのコーラスワークは曲の世界像を際立たせている役割があると感じる。例えば、2019年12月4日に配信された「大阪SOUL」。大阪マラソンの新公式テーマソングとなっている同曲は、爽やかかつ元気な雰囲気が特徴だ。その雰囲気を活かすためか、曲の大部分でやや高めで清々しい声質の小渕健太郎がメインを歌い、黒田俊介がハモリを担当。2人の声質が大きく違うコブクロにとって、コーラスはメインにとっての“味付け”的存在だ。コーラスは声量を極力小さくして厚みを出すことに徹底しているし、曲が進むに連れてコーラスが入っている割合が高くなっていき、勢いを感じることができる。ランナーの背中を押すようなメッセージが込められている同曲にピッタリの“味付け”がされているのだ。単にパフォーマンスとしてではなく、曲の表情を際立たせるためのコーラスワークを組む手法はコブクロならではだろう。

Osaka Soul

 リスペクトを感じざるを得ないのは、いずれのアーティストもそのハーモニーを聴けば一発で誰のものかわかること。『CDTVスペシャル!クリスマス音楽祭2019』では、そのオリジナリティ溢れるハーモニーにも注目して視聴したい。

(文=高橋梓)

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