Argonavis、GYROAXIA、Fantôme Iris……『BanG Dream!』発ボーイズバンドプロジェクト3組の特性を探る

カリスマボーカル率いるバンドとゴシック枠にも注目

 Argonavisの前に立ちはだかるのが、実に個性的なバンドたち。その筆頭がGYROAXIA(ジャイロアクシア)だ。孤高のボーカリスト=旭那由多(CV.小笠原仁)の元に実力派のメンバーが集結したバンドで、来年1月15日にArgonavis×GYROAXIAによるシングル『VOICE/MANIFESTO』をリリースする。

 Argonavisの「VOICE」は、ライブ『BanG Dream! Argonavis 1st LIVE』でも披露された楽曲で、メンバー5人がボーカルをバトンタッチしていく、歌で想いを繋いだ爽やかな楽曲だ。それに対してGYROAXIAは、フロントマンである旭のカリスマ性が、前面に押し出されている。この旭の存在感は、『BanG Dream!』で言えば、唯一無二の絶対的存在=湊友希那だろう。楽曲「MANIFESTO」は、Argonavisの「STARTING OVER」を手がけたASH DA HEROが作詞・作曲を担当し、ラウドなサウンドと鋭さを持ったラップ調のボーカルが、スリリングに絡み合う、激しさとクールさを持った楽曲になった。2020年4月にライブの開催も発表されており、旭の他のキャストの発表にも期待がかかっている。

アルゴナビス from BanG Dream! AAside「MANIFESTO」/GYROAXIA Music Video 

 そして、もう一組発表されているのが、Fantôme Iris(ファントムイリス)だ。Fantôme Irisは、全員が社会人で構成されているヴィジュアル系バンド。アイドルもののゲームやアニメで言うところの、いわゆるゴシック枠で、『あんさんぶるスターズ!』のValkyrieや、『アイカツフレンズ!』のリフレクトムーン、『BanG Dream!』ではRoseliaにあたる。現在発表されている楽曲「銀の百合」は、メタルをベースにしたサウンドに流麗なサビメロが乗った、退廃的な美学を持った楽曲。Vo.フェリクス・ルイ=クロード・モンドール(CV.ランズベリー・アーサー)を筆頭に、Gt.黒川燈(CV.和田将弥)、Gt.洲崎遵(CV.福山潤)、Ba.御劔虎春(CV.代永翼)、Dr.楠大門(CV.鮎川太陽)と、声優陣も超強力な布陣で、怪しくも圧倒的な存在感を発揮してくれそうだ。

アルゴナビス from BanG Dream! AAside「銀の百合」/Fantôme Iris Music Video

 これらのバンドが登場するアプリゲーム『アルゴナビス from BanG Dream! AAside(ダブルエーサイド)』は、アニメの後の物語が描かれるとのこと。アマチュアバンドの頂点を決める大会「ライブ・ロワイヤル・フェス」に挑むストーリーで、リズムゲームを軸にアドベンチャーパートや日常パートもあるとのこと。

 アイドル育成リズムアドベンチャーゲームの世界にガールズバンドという新たな地平を開拓した『BanG Dream!』が放つ『ARGONAVIS from BanG Dream!』は、男版バンドリとたかをくくっていると痛い目を見そう。今からSNSなど細かなチェックをオススメする。

■榑林史章
「THE BEST☆HIT」の編集を経て音楽ライターに。オールジャンルに対応し、これまでにインタビューした本数は、延べ4,000本以上。日本工学院専門学校ミュージックカレッジで講師も務めている。

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