GENERATIONS「DREAMERS」メンバー7人の映像が伝える、夢を叶えようとするすべての人に向けた勇気と希望

 制作会社に勤める中務裕太はお昼の情報番組のADとして忙しく走り回る。街角インタビューの途中、ふと路上ライブをしているお笑い芸人の卵を見て、高校時代に教室で演じた漫才を思い出す。そんな思い出と後輩の頑張る姿を重ね、改めて目の前の仕事に向き合っていこうと立ち上がる。中務ver.はトイレで寝ているところから始まるADとしての苦労や、学生時代の漫才シーンがじっくり描かれ、オリジナルでは一瞬しか映らない片寄涼太が働くケーキ屋に訪れるシーンなどもあり、コラボ感・クロスオーバー感が増している。

 大工の数原龍友は、建設現場で汗を流し、後輩や同僚へのライバル意識を燃やしながら、一生懸命ビルを作っていた。その働く姿を親方は影から見続け、数原はリーダーとなり、仲間たちを引っ張って行く頼もしい存在になっていく。数原ver.では、仕事に励む姿、仲間たちと楽しく過ごす様子がじっくりと描かれ、リーダーにふさわしい人物だということが分かりやすく伝わるようになっている。また、片寄が作ったと思われるケーキを食べるシーンも多く登場する。

 片寄涼太は、パティシエ歴4年目。新作スイーツ作りに勤しんでいた。自信作を上司に認められ彼女にプロポーズし、彼女の実家である老舗和菓子屋に挨拶に行くも門前払いを受ける。しかし帰る途中に思いとどまり、再び両親の元へ行き思いを伝える。片寄ver.は、パティシエとしての仕事風景や、新作スイーツを作る過程が丁寧に描かれ、最後には中務が店を訪れる。

 オリジナルのオムニバスのものよりも当然それぞれのストーリーが鮮明になり、登場人物の心境がより深く伝わるものになっている各メンバーver.のMV。7人それぞれの映像に共通しているのが、最初と最後に鏡で自分を見つめること。最初は冴えない表情をしているが、最後は自分に向けて頑張れよと言わんばかりの期待に満ちた表情をする。顔上げて一歩踏み出せば、その先に晴れやかな笑顔が待っているという希望が描かれたような映像作品は、「DREAMERS」という楽曲とともに夢を叶えようとするすべての人に勇気を与えてくれるだろう。

(文=本 手)

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