Mia REGINAが明かす、3人ならではの表現への気づき「それぞれが思う100点のパフォーマンスを」

Mia REGINA、3人独自の表現への気づき

「私は私だから強い」というMia REGINA的強さ

ーーもう1曲のカップリング曲「Healthy」はリス子さん作詞のダンスチューン。ただ打ち込みはド派手なんだけど、ただのハードなダンスナンバーじゃなくて、メロディにもビートにもちょっと大人の余裕みたいなものを感じました。

リス子:K-POPっぽいですよね。

ーーはい。ラップっぽい曲なんだけど、オラついたイカついラップではなくて、いい女が歌うカッコいいラップですよね。こういうビートはお得意でした?

リス子:私はけっこう得意なんですけど、楓裏さんは真逆で。レコーディングが私のあとだったんですけど、楓裏さんのレコーディングブースに入る足取りが重い重い(笑)。

楓裏:ホントに「どうしよう……」って思ってました。すごい早口だから絶対噛むと思ってたし、2人がすごくセクシーに大人っぽく歌ってたので。ただ、それに合わせなきゃいけないのかと思っていたら、ディレクターさんから「合わせなくていいよ」って言われて、それで光というか出口が見えた感じですね。

若歌:私は好きではあるものの歌ったことはなかったので、ちょっと心配だったんですけど、いざ歌ってみたら意外とあっさり歌えました。

ーーそれは“リス子先生”の歌詞が影響しているんでしょうか?

若歌:いや、レコーディングの前日に歌詞が届いたので、じっくり読み込みこむことができなくて……。

ーー“先生”の歌詞の上がりが遅れた?

リス子:“先生”はメチャメチャ仕事早かったですよ(笑)。“先生”が巻きで歌詞を書いたからレコーディングできたんですから。

若歌:レコーディングのころは3人ともけっこうバタバタだったから、リス子も歌詞を書く時間が限られてたんですよ。

楓裏:だから歌いながら歌詞を理解していくって感じでした。

ーー“先生”は作詞なさるときにはやっぱりご自身のことや、若歌さん、楓裏さんのことをイメージしている?

リス子:物語の主人公は3人ではない別の人物なんですけど、Mia REGINAが歌っても不自然にならないようにはしました。物語の主題はこうなんだけど、また別のこういう解釈もできるかな、っていうその「別の」部分に3人らしさを盛り込んでみたり。たとえば1コーラス目の〈あのカフェなら即OK ちょうど新作flavor 試したかったの 30分後に〉なんかはスタバに行っている若歌様と楓裏さんをイメージしてますし。「私は実はそんなに行かないんだけど、みんなはスタバに行くんだろ?」って感じで(笑)。

ーーじゃあその主題となる物語はどこから生まれたんですか?

リス子:作詞のオファーをいただいたときに「強い感じを出してほしい」っていうオーダーがあったんですけど、今のMia REGINAは力強く「おーいっ!」って前に出て行く感じではないな、と思っていて。今の私たちはもっとナチュラルに強い感じ。「私は私だから強い」っていう感じだと思っているので、ファッション誌にあるようなヘルシーさ、「ヘルシーな肌見せ」みたいな、ナチュラルな強さを目指してみました。

ーーそして小技の効いた歌詞ですよね。〈背伸びも媚びも〉とか細かく韻を踏んでいたり。

リス子:最初はもっと言葉のリズムを意識して歌詞を書いていたんですけど、リズムにこだわればこだわるほど、物語のつじつまが合わなくなってきちゃったり、説明的になってきちゃったりしたので「もっと気軽でいいや」って感じで言葉のリズムの縛りを緩くしたら、いい感じで韻を散りばめることができました。

ーーあと冒頭に〈Hi! アッサラーム・アライクム bonjour〉と各国語のあいさつを置いたのはなぜ?

リス子:この曲のヒロインはちょっとおカネを持っていて、いい感じの遊びをしていそうなイメージなんです。「ドバイ行きたいよねー」って言っている女医みたいな(笑)。

ーーだから〈アッサラーム・アライクム〉ってアラビア語であいさつしてるのか。

リス子:あと最近私たち自身海外でライブをやってないので、関係者のみなさんに「アラビア語の曲もあるんですよね」ってプレゼンしようと思いまして……。

ーー英語圏、アラビア語圏、フランス語圏でライブしたいぞ、と。

リス子:タイにも行きたかったので最初は「コップンカー」も入れてみたんですけど、それはちょっと響きがコミカルすぎたのでやめました(笑)。

ーーそしてこれは「モバイルバッテリー」との共通点なんですけど、Mia REGINA楽曲のヒロインはなにかっていうと呑みに行ってますよね?

リス子:ホントだ!

若歌:学生のころなら「今度の土日に遊びに行こうぜ!」っていう口約束だけで気軽にどこにでも行けたのに、大人は泊まりの遊びはスケジュールの調整から始めなきゃいけなくて。その点、飲み会だったら「今日の夜、空いてない?」って電話やLINEをして1〜2杯楽しく呑んで帰ることができるじゃないですか。

リス子:だから大人のリフレッシュ=呑みっていうイメージはありますね。

ーーで、最初のお話のとおり、9月16日にはaube shibuyaでワンマンライブがあります。もう半月後だし、どういうライブになるか見えている感じですか?

一同:……。

ーーあれっ!?

若歌:ただ今回は1部、2部制になっているので、それぞれ『ランティス祭り』やカバーアルバムをきっかけにMia REGINAを知ってくれた方にも来てもらいやすい構成・設定にしようとは思っていて。チケットのお値段も抑えめになってますし(笑)。

ーー1部、2部だからビギナーも来やすい構成?

若歌:たとえば1部はカバーアルバムの曲を中心にやりつつ、オリジナル曲をちょっと入れて、2部はその逆。今回の『無謬の花』の収録曲とかオリジナル曲中心にやりつつ、カバーも少しやるって感じで。Mia REGINAを知ったばかりの方でも1部なら知っている曲をいっぱい聴くことができるだろうし、カバーアルバムでMia REGINAに興味を持ってくれた方には2部を観てもらえれば私たちがどういうグループなのかわかってもらうことができると思います。

楓裏:これまで私たちを応援してくれている人なら1部と2部とでいろんな私たちの横顔を見ることができると思うし、ちょっと気になっている人も楽しめるライブにしたいな、とは思っています。

(取材・文=成松哲/写真=三橋優美子)

■リリース情報
「無謬の花」
発売:2019年8月21日(水)
「可愛ければ変態でも好きになってくれますか?」エンディング主題歌

<CD>
1.無謬の花
作詞:松井洋平 作曲・編曲:太田貴之 / halu-note ストリングスアレンジ:太田貴之
2.モバイルバッテリー
作詞:松井洋平 作曲・編曲:増田武史
3.Healthy
作詞:ささかまリス子 作曲・編曲:睦月周平
4.無謬の花(Instrumental)
5.モバイルバッテリー(Instrumental)
6.Healthy(Instrumental)

■ライブ情報
『Mia REGINAワンマンライブ2019』
<昼公演>Mia REGINA ワンマンライブ 2019 Special Live RE!RE!!RE!!! Recital
<夜公演>Mia REGINA ワンマンライブ 2019 3rd Anniversary Live 無謬の花

開催日時
2019年9月16日(月・祝)
<昼公演>14:00開場/14:30開演
<夜公演>18:00開場/18:30開演

開催場所
東京・aube shibuya

オフィシャルサイト

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