TWICE、日向坂46、EMPiRE、フェアリーズ……グループの個性とスタイルに新たな挑戦加えた新作
不穏な空気を生み出すエフェクト音から一転、リズムが加わった瞬間に一気にスピードアップ。激しく歪んだギター、ずっしりとした重みをたたえたサブベース、トライバルなビートなどが融合したトラックのなかで、濃密なドラマ性をたたえたメロディが舞い踊る。新メンバーNOW EMPiRE加入後、初のリリースとなるニューシングル『SUCCESS STORY』のタイトルトラック(『SD ガンダム ジージェネレーション クロスレイズ』OPテーマ)は、エッジの効きまくったロックサウンドを軸にどこまでも激しく進化していくEMPiREの現在地を真っ直ぐに示すアッパーチューンだ。まるでライブのような生々しい息遣いを感じさせるボーカル、そして、〈行くぞ! いい音鳴らそう! いざサクセスストーリー〉というロックバンドのようなアティチュードに貫かれた歌詞もインパクト十分。カップリングにはMAYU EMPiREの作詞による「maybe blue」を収録。
メンバー全員が20歳を超え、ダンス&ボーカルグループとしてさらなる充実期に突入しているフェアリーズの約1年ぶりの新曲「Metropolis〜メトロポリス〜」は、ユーロビート系の海外クリエイターの作曲によるパーティーチューン。メタリックな速弾きギターによるイントロ、〈最後ぐらい派手にパーティーよ/最高!さあ行こう!〉というハイテンションのコーラス、強烈にしてしなやかなエレクトロビートがひとつになったこの曲は、大人になりつつあるフェアリーズの新たな表情を伝えるナンバーだ。ブラックとゴールドを基調にしたアートワークの衣装、“セクシー&キュート”というコンセプトを含め、表現の幅を大きく広げ続ける5人は、この新曲をきっかけにして新たなモードに移行することになりそうだ。
■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。