小田和正、井上陽水、松任谷由実……70年代に一世風靡し、現在も最前線で活躍するSSWの共通点

 昨年から今年5月にかけて『松任谷由実 TIME MACHINE TOUR Traveling through 45years』を全国40公演で開催した松任谷由実。昨年の48公演のツアーに続き、現在も全国8会場16公演の全国ツアー『明治安田生命Presents Kazumasa Oda Tour 2019「ENCORE!! ENCORE!!」』を開催中の小田和正。現在24公演のツアー『50周年記念ライブツアー『光陰矢の如し』~少年老い易く 学成り難し~』を開催中の井上陽水。時代と共に流行がめまぐるしく変わる音楽シーンにおいて、1970年代に一世を風靡し、長きに渡って最前線で活躍する3名の共通点とは?

ニューミュージックはJ-POPのオリジネイター

小田和正『この道を / 会いに行く / 坂道を上って / 小さな風景』

 1960年代の日本のヒット曲は、演歌やアイドルを含む歌謡曲と呼ばれるものが中心だった。1970年代に入り、そこに加わっていったのがフォークソングやロック、そしてニューミュージック。そのニューミュージックの代表格とされるのが、井上陽水や小田和正、ユーミンらだ。ニューミュージックの定義についてはいろいろあるが、それまでの歌謡曲とは違った洋楽からの影響を受けた音楽で、単なるフォークやロックでもないという新鮮な驚きが、ニューミュージックという言葉には込められていたように思う。その新鮮さとは、誰にも似ていないオリジナリティを持っていたということ。

 たとえば小田和正は、ロックバンドのスタイルでフォークをベースにしたバンド、オフコースを結成した。キーボードをフィーチャーしたダイナミックなサウンドに、透明感のある小田の歌声がマッチ。美しい歌声とジャンルにくくられないサウンド、繊細な情景描写による歌詞は、ソロになっても変わらぬ輝きを放っている。

 アンドレ・カンドレとしてデビューした井上陽水は、アコースティックギター1本で歌うというイメージだったフォークソングに、ロックやファンクなど多彩な音楽ジャンルを融合させ、フォークの可能性をいち早く指し示した。当初からの持ち味であったシュールでシニカルな視点は、他の追随を許さないほどのオリジナリティを持っている。

 「ユーミン」こと松任谷由実は、アメリカンポップスやシンガーソングライターからの影響を基に、ジャズやボサノバ、フレンチポップなどのエッセンスを加えたサウンドで、シーンに衝撃を与えた。巧みな情景描写で表現された歌詞には、常に時代の最先端を取り入れていて、様々に表現された恋愛模様は、今も新鮮に響く。

 この三者には、誰にも似ていない個性的な歌声の持ち主であることも共通点として上げられる。曲はマネをして作ることが出来たとしても、声までは似せることはそうそう出来ない。声も、3名を唯一無二の存在たらしめている所以だろう。

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