GReeeeN、中尾明慶出演の新曲MVは『ROOKIES』続編? 楽曲から伝わるメッセージ
GReeeeNの新曲、「サントリー天然水 GREEN TEA」キャンペーンソング「ノスタルジア」のMVに中尾明慶が高校教師役、しかも野球部の顧問として出演している、と聞いて思わず『ROOKIES』が頭をよぎった。このMVは、まさに自らの学生時代に『ROOKIES』を視聴していた世代にとっては、たまらない映像なのではないだろうか。実際、4月12日に公開されたMVの再生回数はすでに269万回を記録している(4月16日現在)。
GReeeeNは過去、中尾が生徒役で出演していた『ROOKIES』主題歌を「キセキ」(ドラマ版)「遥か」(映画版)で務めた。どちらも当時学生だったリスナーを中心に高い支持を得た楽曲だ。GReeeeNと言えば、「キセキ」「遥か」もそうだが、ストレートなラブソングや青春を歌った楽曲のイメージが強い。筆者自身、そうしたイメージでこのMVを再生し、曲を聴いた時に驚いた。〈8時5分にいつも通りほら/僕をただ運んでく昨日と同じ日常〉という歌い出しから、学生ではなく社会人になったリスナーに向けられている曲だと感じたためだ。サウンドも彼らのイメージにあるキャッチーなものとは異なり、優しくじんわりと胸に沁みるようなスローなバラード調だ。
MVに映し出されるのは時に悩み迷いながらも、友人とのやり取りや、「ノスタルジア」という楽曲に背中を押され、“熱血教師”として生徒に寄り添う中尾の姿(つい『ROOKIES』で中尾が演じた関川秀太、佐藤隆太演じた川藤幸一の姿を重ねてしまう)。そして、悩みながらもまっすぐに野球と向き合う青年(若林時英)の姿だ。学生時代を経験したことのある社会人から、今青春真っ只中の学生まで、多くの人の共感を呼ぶようなストーリーが展開されている。〈今はみんな遠く離れて/たまにさ 思い出すけど 今日も悪くない〉。この曲で描かれているのは切ない恋愛やかけがえのない青春といったものではなく、どこまでも続く“日常”、そしてノスタルジーだ。楽曲の世界観をそのまま映像化したかのようなMVも相まって、気づけば何度も再生してしまう。