愛美×相羽あいな× Raychellが語る、『バンドリ』から生まれた三者三様のサクセスストーリー

 1月からアニメ『BanG Dream! 2nd Season』の放送がスタートし、声優陣がバンドを組んでライブを行なう“リアルライブ”では、日本武道館で3日間にわたって開催された『BanG Dream! 7th☆LIVE』を成功のうちに終えた『BanG Dream!』シリーズ。その『7th☆LIVE』に出演したPoppin'Party、Roselia、RAISE A SUILENの3バンドは、5月以降より大規模な会場でのライブ予定を発表し、中にはシリーズ初の対バン形式のドーム公演も含まれている。 

 今回はシリーズがより大きな場所へと向かいつつあるタイミングで、リアルライブを支える3バンドのボーカリスト、Poppin'Partyの愛美(戸山香澄役)と、Roseliaの相羽あいな(湊友希那役)、RAISE A SUILENのRaychell(レイヤ役)の鼎談が実現。各バンドのこれまでとこれからについて、今の『BanG Dream!』の魅力について聞いた。(杉山 仁)【『BanG Dream!(バンドリ!)』特集はこちら】※最終ページに読者プレゼントあり。

これまでの集大成を見せた『BanG Dream! 7th☆LIVE』

左からRaychell、愛美、相羽あいな

――日本武道館で行なわれた『BanG Dream! 7th☆LIVE』は、3日間にわたって今の『BanG Dream!』シリーズのリアルバンドが集結する機会になっていましたね。みなさんにとってはそれぞれ、どんなライブになったと思っていますか?

相羽あいな:今回はアニメ『BanG Dream! 2nd Season』の放送中のライブだったので、「キャラクターとのリンクの中で何ができるだろう?」ということを心がけていました。特に「最後はキャラクターとして帰っていく」ことは絶対にやりたかったので、それが出来てよかったです。それに、Roseliaは今のメンバーで単独公演を行うことは初めてだったので、その想いが爆発したライブになりました。今まで積み重ねてきたことと新しいことが、すべて合わさったライブだったのかな、と思います。

――2018年にメンバーチェンジを経験して以降のRoseliaにとって、節目になるようなライブだったんですね。愛美さんは今回、Roseliaのライブも観ることができたそうですね?

愛美:はい、3日間全通しました(笑)。

相羽:それもあって、3日目のPoppin'Partyのライブで、あいみんが「(武道館の360°ステージは立ち位置が複雑なため)私も迷子になっちゃう。これじゃあいあいみたい」と言ってくれて、そこでお客さんが盛り上がったのも、3DAYSならではでした(笑)。

――出演日は違ってもそれぞれのライブは繋がっていて、まさに「みなさんで『BanG Dream!』の3日間を作っていった」のかもしれません。

相羽:そうですね。ずっと立ちたいと話していた日本武道館公演をできるなんて、正直、初日はドキドキでした。だけど「次の日に繋げられるライブがしたい」と思っていたし、Roseliaだけでライブをするわけではなくて、次の日にバトンを渡していけたことが素敵だなと感じました。

――アニメ『BanG Dream!』の1st SeasonはPoppin'Partyを中心にした物語でしたが、現在放送中の『BanG Dream! 2nd Season』では様々なバンド同士の関係が描かれているので、その雰囲気にも通じる部分がありますね。

Raychell:そうですね。2日目に出演した私たちRAISE A SUILENが、このバンドとして2回目の単独ライブを日本武道館のような場所で迎えられたことも、Poppin’PartyやRoseliaのみなさんがこれまで積み重ねてきてくださったからこそだと思います。そのうえで、私たちは前回のライブ『Brave New World』(両国国技館で開催)で自分たちの世界を生み出して、今回の『Genesis』(=創世記)では「その世界を楽しんでいただこう」と思っていました。私たちはもともとTHE THIRD(仮)として『BanG Dream!』シリーズのバックバンドからはじまって。今回もゲストの方々を迎えましたが、出てくださった方々はそれぞれパフォーマンスの魅せ方も違って、1日で異なる5バンドを楽しめるようなライブになりました。Roseliaが1日目を熱く盛り上げてくださったのを受けて、Poppin’Partyにしっかりとバトンを渡せたかな、と思います。

愛美:RASはパフォーマンスがすでに完成されていて、演奏もばっちりで、『BanG Dream!』の新時代というか、シリーズがもう一歩先に向かっていくような予感がしました。しかも、ライブはノンストップでしたよね?

相羽:そこなの(笑)。

Raychell:RAISE A SUILENの場合はヘッドバンギングすることも多いですし、興奮状態がずっと続いているような感じでした。

愛美:Poppin'Partyは、RoseliaとRASにバトンを繋いでいただいて。2組ともかっこいいバンドなので、準備段階ではプレッシャーも感じました。2組のライブを引き継いで「さぁポピパはどう出る?!」ということを、お客さんも期待してくれていたと思いますし。でも……ポピパは“かっこいいライブ”は出来ないんですよ。私たちには可愛い曲もポップな曲もあって、その全部がポピパなので、準備を進める中で「どうやってもポピパらしいライブにしかならないぞ」と気づいて。

 それなら、「私たちは全力でPoppin'Partyをやろう」と思いました。みなさん全然タイプが違うから、「私たちは自分たちのカラーを追求すればいい」と思えるようになったんです。今回のライブでは3日間でそれぞれにバンドのカラーが出たらいいなと思っていましたし、観に来てくれた人たちも、それを受け取ってくれたんじゃないかと思います。普通、同じシリーズのバンドなら、もっと共通点があってもおかしくないと思うんです。でも、『BanG Dream!』は色んな人が集まって生まれる“バンド”ということもあって、ライブひとつとっても、それぞれ全然違うものになっていますよね。

相羽:私もそのことを考えていたんですけど、最近思うのは、それぞれがチームで分かれているからこそなのかな、ということです。今ここに3人それぞれ別の考え方があるように、それぞれのバンドごとにチームがあって、そのチームごとにたくさんのアイディアを重ね合うからこそ、完成形が全然違ってくるのかな、と。実際、今回Poppin'Partyのライブを観させてもらって「なるほど!」と思いましたし、それぞれの違いが今、すごくいい形でかみ合っている気がします。

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