マクドナルドCM曲も提供 マカロニえんぴつが奏でる、キャッチーなバンドサウンドの魅力
マカロニえんぴつが、新曲「青春と一瞬」をマクドナルド「500円バリューセット」のテレビCMソングとして書き下ろした。
彼らのCMへの楽曲書き下ろしは、これが初めて。昨年10月には「レモンパイ」がTBS系『王様のブランチ』の10月度エンディングテーマに起用され、先日初の全国ワンマンツアーを全箇所完売させるなど、勢いが止まらない。彼らは今年間違いなくブレイクするだろう。
マカロニえんぴつは、2012年に神奈川県で結成され、はっとり(Vo/Gt)、高野賢也(Ba/Cho)、田辺由明(Gt/Cho)、長谷川大喜(Key/Cho)からなる4人組バンド。メンバー全員が洗足学園音楽大学出身で、入学後すぐにライブ活動を開始し、川崎駅で路上ライブも行っていた。はっとりのエモーショナルな歌声と、キーボードの多彩な音色を組み合わせたバンドサウンドが特徴的だ。
マカロニえんぴつというグループ名は、「マカロニ=覗くと空洞で存在しない」と「えんぴつ=無(白紙)から存在(線)を生む」ことから、無い存在を自分達で意味のあるものにしたいという意味が込められている。
作曲ははっとりがメインで担当。「はっとり」の名は、ユニコーンのアルバム『服部』に由来しており、髪のセンター分けは奥田民生への憧れの表れだという。歌い方などからもどことなく奥田へのリスペクトを感じ取れる。歌詞は聞き取りやすく、韻の踏み方も絶妙で、年齢問わず多くの人に愛される要素を持つ。メロディラインはロックとポップを融合させた軽快なものが多いが、歌詞はリアルで奥深い。幸せな瞬間を手放しで喜べない人や、昔の恋人が忘れられないような人はより胸打たれるだろう。〈鶴は千年、馬鹿は残念〉(「レモンパイ」)〈ジャスティス降臨〉(「MUSIC」)など、キャッチーかつクセのある歌詞もよく登場し、耳に残りやすい。
はっとりは言葉選びの才能もあり、Twitterでの発言には、コピーライターのようなキャッチーさと、小説家並みのポエティックさがある。
他のメンバーに目を向けると、FlyingVを愛用する田辺由明はいわゆる“泣き”のギターソロを弾くことが多い。メンバーの中ではアニキ的存在だ。電子オルガンコース出身の長谷川大喜は、様々な音色を使いこなし、軽快なリズムで曲をポップにするのが得意。そして高野賢也は、はっとりと共に作曲を行なっていたサティ(Dr)の脱退を機に作曲を開始。「イランイラン」ではアニソン好きを生かしたポップソングを生み出した。