TOKIO 長瀬智也は木村拓哉から影響を受けていた? ラジオで語られた二人の熱い思い出トーク

 一時期、話題になった、木村が“何を演じてもキムタク”と評されることに言及したことも、長瀬は「木村くんは昔から木村拓哉というスタイルでやってきて、それを貫き通すことが、どれだけ大切かわからない人が、そういうふうに言うんだろうなって思ってて。なんでもその人になるのは当たり前じゃないですか、だってその人の脳みそのフィルターを通してるわけだから。当たり前のことをなんでみんな言うんだろうな、って心の中でずっと思ってた」と、ストレートに意見を述べる。

 さらに「やっぱり、いちばん最初に背中を見たのは木村くんだったので、どこか木村くんみたいなお芝居ができないかなって思ってた。そういう後輩たくさんいたと思います。でも、これは木村拓哉を追いかけても、木村拓哉を抜けないなってどこかで思うんですよ。だから、自分にしかできない道を見つけるっていう」と、木村がジャニーズに与えた影響の大きさを改めて強調していく。

 木村が教えてくれたカッコいいを吸収し、自分なりのスタイルを追求していった長瀬。そんな彼がたどりついたのは、「ちょっとダサいんだけど、そこにグッとくるものがある」というものだった。そして、音楽に対する美学をすべて注ぎ込めた“人生の1曲”に、TOKIOとしては最新曲となる2017年8月リリースの「クモ」を挙げた。

 長瀬が「大した音じゃないし、弾いてることもそんなに難しいものじゃないんですけど、ドラマとかけ合わせたりとか、ひとりになってきいたときにどこかグッととくるというか。自分の人生のなかで一番いいものが作れたといえる楽曲なんじゃないかなって」と話すと、木村は「職人さんが作ってきた、一番新しいものってことだね」と受け止める。

 常にいいものを生み出そうと取り組む職人にとって、最高傑作は最新作。長瀬の無骨なくらいまっすぐなものづくりへの姿勢を「職人」と称したのは、木村の中にあるブレない魂の部分と共鳴するところがあったからだろう。現在、TOKIOの音楽活動は休止状態だが、それでも木村は「たぶんこれは今後も続けていくことになるだろうし」と寄り添い、長瀬も「そうですね」と深くうなずく。もしかしたら、またいつの日か長瀬の最高傑作が更新されるかもしれない、と楽しみになってくる。

 さらに、「木村くんは木村くんの個性を貫いて、僕自身も個性を貫いてきて、そういうものが一緒になったときに、おもしろいケミストリーを起こしたりするじゃないですか。僕の勝手な願望ですが、お芝居での共演っていうのは、どこか勝手に思い描いている部分っていうのは正直ありましたね」という長瀬に、木村は「これは、これを機に、実現させましょう。僕、口だけっていうのは一番イヤな人間なので。有言実行させていただきたいと思います」と力強く約束した。ふたりの共演が叶う日も、そう遠くはないかもしれない。

(文=佐藤結衣)

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