サザンオールスターズはいかにして大衆の支持を得たか 40周年迎えた2018年の活動を振り返る

サザンオールスターズはいかにして大衆の支持を得たか 40周年迎えた2018年の活動を振り返る

 先日、パシフィコ横浜で行われた桑田佳祐の『ひとり紅白』に駆けつけたところ、サザンオールスターズの面々が登場する場面もあり、2018年はこれにて締め括ると思いきや、その直後、NHK紅白歌合戦への出場が発表された。

 この原稿を書いているのはまさに直前だが、どんなパフォーマンスとなるのだろう。彼らは紅組・白組のトリが終わったあと、特別枠で「勝手にシンドバッド」と「希望の轍」を演奏するという。ちなみに、僕が2018年に接した“シンドバッド”は原点(?)に戻り、サンバダンサーを従えての演奏だったが、紅白ともなれば、大胆かつ新たな発想も飛び出しそうである。期待は膨らむばかりだ。

 以下、2018年を振り返りつつ書きたいが、彼らのオフィシャルサイトでデビュー記念日のカウントダウンが始まったのが5月16日のこと。迎えた6月25日と翌日に、NHKホールで『サザンオールスターズ キックオフライブ 2018「ちょっとエッチなラララのおじさん」』が開催された。アリーナやスタジアム以外でサザンが観られるのは稀なことだが、最初の音が出た瞬間から、それは紛れもなくサザンそのものであり、このバンドが音楽へ向かう際の瑞々しい精神性は、まったく変わっていないことが確認できた。

 夏になり『海のOh, Yeah!!』がリリースされる。単なるベストではなく“プレミアムアルバム”と称されたが、反響の凄さをみれば、まさにその名の通りであろう。40年の歴史の後半にあたる、ここ20年間の楽曲が集められ、エバーグリーンな名曲が多数あるのはもちろん、時代の断面をスケッチしたもの、バンドが次のステップへ向かうためのチャレンジを含め、多彩な内容であった。さらに嬉しかったのは、3曲の新作を含んでいたことだ。

 すでに6月に配信でリリースされていた「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」は、今という時代に頑張る者へのエールであり、その際、社会の暗部へも目を向ける問題作だった。それでいて、ふと口ずさみたくポップス性も兼ね備えていたのである。

 一転して、「壮年JUMP」はアイドル賛歌でありつつも、現代のエンターテインメント業界を捉えた、2018年版のサザンのメッセージソングとも受け取れる。三ツ矢サイダーのCMソングであることも意識され、〈シュワ シュワ〉と、コ−ラスからも爽やかな泡が弾けていた。テレビ出演では、ダンサー達も加わって、エンターテインメントの粋を集めたパフォーマンスを披露した。

 「壮年JUMP」はコミック誌の名をもじったものであり、その『週刊少年ジャンプ』とは、コラボレーション号を作成した。一方、同時期に老舗総合雑誌『文藝春秋』での大特集が実現する。興味深いのは、ジャンプでも文春でも、サザンはそれぞれの読者対象に馴染んでしまうことだ。彼らが幅広い層に支持されている証だ。

 もうひとつの新曲「北鎌倉の思い出」は、映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の主題歌として、映画の舞台となった鎌倉と、そこに展開される物語を包み込んでいた。真っ直ぐさと艶やかさをたたえる原由子のボーカルが、スクリーンにもマッチしていた。

 『海のOh, Yeah!!』リリース後の大きな動きは、13年ぶりの出演となった 『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018』である。これ以上ないほどに鉄板なセットリスト。7万に届かんばかりの人々が詰めかけ、大地が揺れた。バンドの演奏も絶好調のさらに上をいく神がかったものとなる。そのままツアーにも出掛けられそうなほどであった。

  長袖の季節がやってきて、サザンの話題も一段落と思いきや、10月には『茅ヶ崎サザン芸術花火2018』が開催されている。彼らの名曲が、花火とともに天空へ打ち上げられ、それを見上げつつ、40周年を祝福した。

 ここにきて、もうひとつ、話題が増えた。サザンとは別に、桑田佳祐 & The Pin Boysを結成(とはいえボウリングを愛する人全てがThe Pin Boysというコンセプト)し、ボウリング競技の普及と発展を願い、「レッツゴーボウリング」を元旦にリリ−スするのだ。自らが旗振り役となった史上最大規模のボウリング大会『KUWATA CUP 2019』の予選は既に始まっており、2019年2月10日の決勝大会を待つのみだが、本作はその公式ソングでもあり、ボウリング機構からは「日本ボウリング競技 公式ソング」にも認定されている。まさに心弾むジャングルビートが最高で、これを聴きながらボウリング場へ向かえば、連続ストライクも間違いなしの作風である。いや、ただ聴くだけでも、桑田の音楽的ルーツも垣間見られる興味深い作品なのだ。

 サザンの春からのツアーに関しては、もう少ししたら、具体的なことも発表となるだろう。

(文=小貫信昭)

■リリース情報
『海のOh, Yeah!!』
※アルバムタイトルの読み方は「海の“オヤー”」
発売:2018年8月1日(水)
※各配信サイトでの『海のOh, Yeah!!』アルバム配信は8月6日(月)から
完全生産限定盤(2CD)、通常盤(2CD):¥4,000(税込)
※完全生産限定盤のみデジパック仕様 / Bonus Track 1曲
<収録内容> 
[DISC-1:“Daddy”side]
1.TSUNAMI
2.LOVE AFFAIR~秘密のデート〜
3.BLUE HEAVEN
4.イエローマン~星の王子様~ ※
5.SEA SIDE WOMAN BLUES
6.彩~Aja~
7.HOTEL PACIFIC ※
8.唐人物語(ラシャメンのうた)           
9.SAUDADE〜真冬の蜃気楼〜
10.涙の海で抱かれたい〜SEA OF LOVE〜
11.私の世紀末カルテ
12.OH!! SUMMER QUEEN〜夏の女王様〜 ※
13.LONELY WOMAN
14. 01MESSENGER〜電子狂の詩(うた)〜 (0の枠内に/が入る)
15.限りなき永遠(とわ)の愛
16.素敵な夢を叶えましょう 
[DISC-2:“Mommy”side]
1.東京VICTORY
2.ロックンロール・スーパーマン~Rock’n Roll Superman~
3.愛と欲望の日々        
4.DIRTY OLD MAN~さらば夏よ~ ※
5.I AM YOUR SINGER ※
6.はっぴいえんど
7.北鎌倉の思い出 〈新曲〉
8.FRIENDS
9.ピースとハイライト
10.アロエ
11.神の島遥か国
12.栄光の男
13.BOHBO No.5
14.蛍
15.闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて 〈新曲〉
16.壮年JUMP 〈新曲〉

※はアルバム初収録曲
既発曲はリマスタリング収録

《完全生産限定盤 Bonus Track》
弥蜜塌菜のしらべ 〈初音源化〉
◆先着予約・購入W特典
『海のOh, Yeah!!』の予約・購入者に、先着で2種類の特典をプレゼント。サザンオールスターズの40周年を記念したA2サイズの特製ポスター「サザンオールスターズ 40th キックオフポスター」と、本作『海のOh, Yeah!!』の完全生産限定盤とアルバム『海のYeah!!』の通常仕様盤が収納できる特製ケース「海の幸ケース」のW特典となる。 
※特典の数には限りあり。
<対象商品>
『海のOh, Yeah!!』
【完全生産限定盤】¥3,704(税抜)
【通常盤】¥3,704(税抜)
<特典>
・サザンオールスターズ 40th キックオフポスター(A2サイズ)
・海の幸ケース
※「海のOh, Yeah!!」の完全生産限定盤と「海のYeah!!」の通常仕様盤が収納できるサイズ。
※特典はなくなり次第終了。
※取扱いのない店舗等もあり。詳しくは最寄りの店舗へ。

『レッツゴーボウリング』 (ボウリング公式ソング/KUWATA CUP 公式ソング)
発売:2019年1月1日(火)
<収録内容> ※3形態共通
1 「レッツゴーボウリング」
2 「レッツゴーボウリング」(Instrumental)
<商品形態>
【完全生産限定盤】<新春ストライクパッケージ仕様>(CD + ピンズ + ポスター)
1,200円(税込)
<完全生産限定盤特典>
レッツゴーボウリング・オリジナルピンズ(全10色)
※10色がランダムに封入。
レッツゴーボウリング・オリジナルA2ポスター
【通常盤】 (CD)
648円(税込)
【アナログ盤】 (7inchレコード)
1,404円(税込)
<先着予約・購入特典>
新春ストライクステッカー
「レッツゴーボウリング」を予約・購入者に、先着プレゼント
※特典の数には限りあり。先着順。
※3形態共通。

サザンオールスターズ オフィシャルサイト
桑田佳祐 & The Pin Boys特設サイト
「KUWATA CUP 2019」特設サイト

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