嵐、なぜ「好きなアーティストランキング」1位に返り咲き? 2018年の活動から考える

 毎年オリコンが調査を行う恒例企画「音楽ファン2万人が選ぶ“好きなアーティストランキング”」が発表された。15回目となる今回は2016年から2年ぶりに嵐が総合1位に返り咲き、史上最多の通算8度目の首位となった。男性アーティストでは1位、世代別TOP10では20代、40代で1位、10代では2位、30代でも3位と、幅広い年齢層から支持されていることがわかる。2010年から2016年まで7年連続で1位を受賞していた嵐だが昨年はMr. Childrenに1位を譲り、惜しくも2位に。しかし今年は“返り咲き1位”を果たし、根強い人気を見せつけることになった。なぜ嵐は1位奪還を果たせたのか? その秘密は今年1年の5人の活動にあるようだ。

 11月3日にデビュー19周年を迎え、20周年に向け11月16日から5大ドームツアー『ARASHI Anniversary Tour 5×20』をスタートさせた嵐。12月23日の東京ドームではこれまで未発表だった“and more”の公演スケジュールも発表され大きな話題となった。前代未聞のドーム全50公演、総動員数237万5000人と日本史上最大規模のビッグなアニバーサリーツアーとなる。これは嵐がファンを思う気持ちが形になったものだ。櫻井翔は公演前の囲み取材にて「これまでファンの方々、全員に見ていただけるのが難しかった。やっと発表することができます。今まで見ることができなかったファンの方々にどうにか見ていただきたいです。嵐史上最大のツアーというのを掲げてきましたので」と思いを語ったという(参考:嵐、5大ドームツアー全日程発表 全50公演で国内史上最大規模に/ORICON NEWS)。何よりもファンを大切にする姿勢も幅広い層に人気の秘密だろう。

メンバーのソロ活動の結果がグループの魅力をアップデート

 2018年は『Find The Answer』『夏疾風』『君のうた』と3枚のシングルをリリース。「ABC夏の高校野球応援ソング/熱闘甲子園テーマソング」となっ「夏疾風」では嵐ファン以外にも広く楽曲の良さが評価された。また相葉雅紀主演の金曜ナイトドラマ『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)の主題歌「君のうた」は11月5日付オリコン週間シングルランキングで初週売上37.3万枚を記録し、初登場で1位を獲得。歴代1位の通算1位獲得数を52作に更新するなど、CDのセールス力も健在だ。

 メンバー個々の活躍も充実した1年であったように思う。二宮和也は日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)や、事務所の先輩である木村拓哉と共演した映画『検察側の証人』などで、圧倒的な演技力を広く世間に知らしめた。また映画『ラプラスの魔女』の主演に加え、『ピョンチャンオリンピック2018』(日本テレビ系)でスペシャルキャスターを務め、『第69回NHK紅白歌合戦』の司会へも期待が高まるのが櫻井翔だ。ライブの演出全般を手掛ける松本潤が主演した『99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅡ』(TBS系)も平均視聴率17.4%をマーク。最終回は21.0%と20%越えとなり有終の美を飾ったことも記憶に新しい。大野智は『LIFE!~人生に捧げるコント~』(NHK総合)で内村光良とコントに挑戦しキレキレのダンスも披露、2017年に公開された主演映画『忍びの国』の応援上映が今年になってもなお全国各地で開催されるなど話題は尽きない。相葉も『熱闘!高校野球』(ABCテレビ・テレビ朝日系)100回スペシャルナビゲーターに就任、バラエティ番組のレギュラー、ドラマ主演など充実した1年となった。

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