Kis-My-Ft2は互いの色を引き出し合う 「君、僕。」から舞台で培われてきた表現力に迫る

 同じ舞台を磨き上げていく玉森たちに対して、北山宏光は多彩なジャンルの舞台を経験。鈴木おさむ脚本×宮本亜門演出の、槇原敬之の名曲を綴ったミュージカル『愛の唄を歌おう』ではハッピーでファニーな世界観を作り上げた。また、ストレートプレイ舞台『あんちゃん』などにも挑戦しており、オールラウンダーな北山ならではの経験値を積み上げている。また藤ヶ谷太輔は、もがきながら生きる若者たちを描いた青春群像劇『コルトガバメンツ〜ハジメのハジマリ〜』や、周囲を裏切り後戻りができなくなる主人公に扮した『そして僕は途方に暮れる』など人間の本質に迫るテーマの作品に向き合ってきた。そして、横尾渉、二階堂高嗣もSF名作『銀河英雄伝説』の舞台シリーズに2012年から出演。中川晃教、河村隆一らと共に熱演を繰り広げた経験を持つ。

 ジャニーズの伝統作から、第一線で活躍するクリエイターとのタッグ、重厚な人間ドラマに、SF作品……と、7人全員がそれぞれに異なる舞台の経験を持つということは、Kis-My-Ft2で集まれば7色の魅力が出せるということ。それは「君、僕。」のコンセプトとも重なる部分がある。〈君がいるから 僕がいるんだ〉とは、まさにお互いの色を引き出し合うメンバーの存在を歌う曲に聞こえてくる。そして、もちろんその輝く7色を見守るファンのことも。彼らの根底にある確かな表現者としてのスキルが、今夜は生放送で見られるのだ。舞台の開演を待ちわびるような気持ちで、テレビの前にスタンバイしなければ! と、こちらも気合が入る夜になりそうだ。

(文=佐藤結衣)

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