22/7、“11人の念願”がようやく叶った日 三四郎も登場した『22/7 計算中 Special Event』

22/7、“11人の念願”がようやく叶った日

 22/7によるイベント『22/7 計算中 Special Event』 が、9月20日にマイナビBLITZ赤坂にて行われた。22/7を取り巻く状況はここ1年で大きく変化しているが、この日のライブはその集大成ともいえるものだった。

 最近はVR生配信ライブイベントを行ったり、前回ワンマンではメンバーがモーションキャプチャを用いてキャラクターを演じるバーチャルライブをするなど、新たな試みを続けてきた彼女たち。その際たるトピックといえるのが、いよいよスタートした冠番組『22/7 計算中』(TOKYO MXほか)だろう。お笑いコンビ・三四郎をMCに迎え、グリーンバックのスタジオでメンバー全員がモーションキャプチャを使い、22/7のキャラクターとして番組に参加。目線カメラを使ってロケに出たり、制作が間に合わないメンバーは立て看板で登場したり、エンディングではそれらの流れを一切無視してメンバー本人が映し出されたりと、テキストにすると何が起こっているのか分かりづらいが、その通りの出来事が展開されている、非常に実験的で狂気すら感じるバラエティ番組だ。

 そんな挑戦を経て、今回のワンマンではどんな試みが行われるのか、ファンも楽しみにするなかでライブがスタート。メンバーが「シャンプーの匂いがした」を歌い、それぞれ自己紹介を行ったあと、『22/7 計算中』の映像が流れ、『34/6 計算中』という謎のコーナーへ。再びメンバーたちがステージに姿を現すとともに、ステージ中央に変わったモニターが登場。なんと、そこに映し出されたのは三四郎の相田周二をデフォルメしたキャラクターで、周りの動きに合わせて発言やアクションをするなど、モーションキャプチャ操作で動いている様子。いつもはメンバーがモーションキャプチャでキャラクターを演じているが、今回は番組との構造を入れ替えた形に。

 しかし、そこに相方である小宮浩信の姿はなく、相田も「小宮は出たがらない」と話していたところ、ステージの上に小宮の絵が書かれた立て看板が登場。動けない小宮に対し、白沢かなえが「今の気持ちはどうですか?」と聞くと、小宮は「辛いです。みんなこれまでよく耐えたね」とこれまでメンバーが味わってきた苦悩を理解したようだった。また、普段の番組ではキャラクター名で各メンバーの名前を呼んでいるため、声優・アイドルとしてメンバーの名前を呼ぶのは新鮮だ。最初のコーナーである「いいね!がもらえるのはどっちだ?インスタ映えキング決定戦!」では、いつもロケにでるメンバーに代わり、三四郎が目線カメラを付けてロケに挑戦。小宮は「目線カメラ、意外と恥ずかしいんだね」と言いながらレインボーサンドを食べたり、八百屋、もんじゃ焼き屋に入るなど、存分に楽しんでいる様子。ただ、スタッフや本人たちがかなり写り込んでいるのを見つけた天城が「私たちがあれやったら全部NG」とブーイングをぶつけ、相田が撮影したナスの写真には、倉岡水巴から「なんかバチボコいやや!」とクレームがつき、最終的には5-3で小宮が勝利。そして、同じく番組のパロディとして三四郎からメンバーへのお土産も。

 続く「バーチャルYouTuber藤間桜」のコーナーでは、「超大変だったロケベスト3とその裏話」が発表された。早すぎる“バーチャルアイドル”として世に出た22/7だが、ここにきて時代は彼女たちに味方し、VTuberが台頭したこともあり、ソロでのYouTuber活動もスタート、多くのファンを獲得することにも成功した。この日は佐藤麗華(CV.帆風千春)、河野都(CV.倉岡水巴)、戸田ジュン(CV.海乃るり)が新たにYouTuberとして活動することを発表するなど、さらに展開は加速。こちらの今後も楽しみだ。

 イベント後半は、メンバーによるライブパートに突入。最新シングルの表題曲「理解者」は西條和と花川芽衣のポエトリーが目立ち、シタールの音色が特徴的な「絶望の花」では天城サリーがセンターポジションで歌い踊る。変則的なフォーメーションやセクシーな振り付けも、これまでのグループが作り上げてきたイメージから少し離れたところにあり、その分インパクトが強い。その後、MCコーナーでは涼花萌、高辻麗、武田愛菜が登場し、11人となったメンバーで甘酸っぱいポップス「不確かな青春」とフォーク調のメロディの「叫ぶしかない青春」という“青春メドレー”、帆風をセンターにした、疾走感たっぷりの「韋駄天娘」、花川がセンターで歌う、儚く可愛らしい「未来があるから」が立て続けに披露された。

 本編最後のMCでは、リーダーの帆風が「何事も順調にはいかなくて、不甲斐なさに涙する日もあれば、メンバーの悪ふざけをスタッフさんに怒られた日も懐かしい。自分たちでは頑張って取り組んで来ても悔しいことはありました。でも、こうやって笑ってステージに立てているのはメンバーがいるから、それを今実感しています。そして何よりファンの皆様の存在があってのことです。改めてお礼を言わせてください!」と語り、デビュー曲「僕は存在していなかった」を披露した。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる