Juice=Juice、3年ぶり×23曲×8人の歌が凝縮! 新作『Juice=Juice#2 -¡Una más!-』レビュー

5人時代ライブ曲

あばれてっか?! ハヴアグッタイ(作詞:児玉雨子 作曲・編曲:ダンス☆マン)

モーニング娘。'17新曲MV、カントリーイベント、J=JLIVE新曲、こぶし舞台稽古、アンジュルムスポーツのお時間、萩原ヘアアレンジ MC:尾形春水・岸本ゆめの【ハロ!ステ#207】(2017年2月2日(3日の可能性もあり)『Juice=Juice LIVE AROUND 2017 ~NEXT ONE~』新宿ReNY)(14:54~)

銀色のテレパシー(作詞:児玉雨子 作曲:星部ショウ 編曲:高橋諭一)

モーニング娘。'17新曲MV、つばきLIVE・コメント、J=JLIVE新曲、℃-uteナルチカ、竹内ボイトレ、アンジュルムスポーツのお時間 MC:植村あかり・山岸理子【ハロ!ステ#208】(2017年2月2日(3日の可能性もあり)『Juice=Juice LIVE AROUND 2017 ~NEXT ONE~』新宿ReNY)(15:11~)

この世界は捨てたもんじゃない(作詞:井筒日美 作曲・編曲:中村瑛彦)

つばき新曲MV、カントリーLIVE、J=JLIVE新曲、アンジュルムスポーツのお時間、こぶし舞台稽古、飯窪ヘアアレンジ MC:小関舞・上國料萌衣【ハロ!ステ#206】(2017年2月2日(3日の可能性もあり)『Juice=Juice LIVE AROUND 2017 ~NEXT ONE~』新宿ReNY)(14:29~)

 前述の「如雨露」「Goal~明日はあっちだよ~」と同じくライブ限定曲として発表されたが、その2曲とは異なりこれまで配信リリースもされず、本アルバムでやっと音源化されたのがこの3曲だ。3曲ともライブ初披露は2017年2月2日の『Juice=Juice LIVE AROUND 2017 ~NEXT ONE~』新宿ReNY公演だった。

 ダンス☆マンの作編曲によるファンキーチューンが「あばれてっか?! ハブヴグッタイ」。「明日やろうはバカやろう」にも似た方向性だが、こちらは歌詞がよりユニークで、ギャル渡世賛歌とでもいえそうなかなり攻めた仕上がり。

 「銀色のテレパシー」はElectric Light Orchestraなどを想起させるエレクトロポップで、80年代アイドル歌謡的ともいえるリリカルな一曲。歌割で見ると宮本佳林のパートが比較的多い。かねてから松田聖子をはじめとしたアイドル歌手へのリスペクトを表明し、最近ではそれが高じて雑誌企画で松本伊代や浅香唯といったレジェンド級アイドルとの対談が実現している宮本。そんな彼女との相性バッチリな楽曲、という捉え方もできそうだ。

 「この世界は捨てたもんじゃない」は70年代の日本の歌謡曲を思わせる、どこか温かみのあるサウンド。楽曲内に充満するムードは、「Wonderful World」と同じく多幸感に満ちたものだ。

 なお、アルバムではこれら3曲は7人歌唱バージョンで収録されている。

7人時代シングル曲

Fiesta! Fiesta!(作詞:井筒日美 作曲:エリック・フクサキ 編曲:大久保薫)

Juice=Juice『Fiesta! Fiesta!』(ショートVer.)

SEXY SEXY(作詞・作曲:つんく 編曲:平田祥一郎)

Juice=Juice『SEXY SEXY』(Juice=Juice[Sexy Sexy])(Promotion Edit)

泣いていいよ(作詞:大森祥子 作曲・編曲:中村瑛彦)

Juice=Juice『泣いていいよ』(Juice=Juice[It’s okay to cry])(Promotion Edit)

Vivid Midnight(作詞:児玉雨子 作曲:SEION、Tasco、Tenzo 編曲:Tasco、Tenzo)

Juice=Juice『Vivid Midnight』(Juice=Juice[Vivid Midnight])(Promotion Edit)

 2017年6月26日、梁川奈々美(カントリー・ガールズと兼任)と段原瑠々(ハロプロ研修生から昇格)が加入し、Juice=Juiceは5人から7人体制になる。以降にリリースされたシングルがこの4曲だ。

 『Fiesta! Fiesta!』は、CDではなく配信のみのデジタルシングルという形態で同年8月23日にリリースされた(iTunesでは8月2日に先行配信)。ライブ初披露は7月15日の『Hello! Project 2017 SUMMER ~HELLO! MEETING~』ツアー初日の大阪オリックス劇場で、この日は7人体制のJuice=Juiceの初お披露目でもあった。エリック・フクサキ作曲によるラテンサウンドに乗せて、曲冒頭で新メンバー段原が〈情熱を解き放とう!〉というフレーズを声高々に歌い上げる。この瞬間は7人になったJuice=Juiceの存在感をファンに広く知らしめたインパクトあるものだったし、Juice=Juiceの活動歴における大きなターニングポイントでもあった。

 2018年、つまり今年の春に7人では初のトリプルA面シングルをリリース。K-POPタッチの軽快なポップス「Vivid Midnight」はなかなかに新鮮だった。「Feel! 感じるよ」と似た方向性だがまた違った感触を持つバラード曲が「泣いていいよ」。曲冒頭の歌割が金澤朋子→宮崎由加→植村あかりと続くのはJ=J楽曲では珍しいケースだった。

 そして「SEXY SEXY」は、つんく♂流EDMという点では「Dream Road ~心が躍り出してる~」と共通するものがあるが、ここではより重心の低い艷やかなサウンドを展開。シンセの鳴りも良いが、セクシーさを体現しているのはやはりメンバーの歌唱だろう。割合としては高木紗友希の歌割が比較的多いが、それと同時に梁川奈々美も節目節目の目立つパートを任されており耳に残る。彼女は普段の喋り言葉ではラ行の発音の滑舌の悪さがチャームポイントなのだが、1番サビ終わりの〈Crazy〉というフレーズは、その独特の発音が隠し味として良い方向に作用しているように思える。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる