カリスマカンタローが語る、日本のダンス界の未来 「世界のダンサーが目指す場所に」
ダンスカルチャーで日本を元気に
――自分の夢と、ダンス界の夢がリンクしているんですね。
カンタロー:そうですね。みんな夢を語らなくなってくるんですよね、年をとってくると。でも、僕は40歳でこれやる、50歳でこうなっていたい、とずっと仲間に話してるんですよ。やりたいことをやるためには出会えた人に熱意をぶつけて、味方を作っていったほうがいい。どんなにつまんない毎日でも、どんなにやりたいこと全力でやってても、突然人生が終わることがある。だったら、失敗のリスクがあろうが、自分のやりたいと思ったことに全力で取り組める方がいいなと思っています。自分の欲求と社会の利益が一緒になれば、今までなかった仕事になる。だから、僕は自分の好きなダンスに関わるイベントをイチから作ることを「仕事」にしているんです。同時に僕は日本という国も大好きなんです。海外に行くたびに、日本が好きになって帰ってきます。ただ高度経済成長後の日本は、かつての勢いに比べて少し元気がない。だから、ダンスカルチャーで日本がもっとリスペクトされる国になってほしい、という願いもあります。
――日本をカリスマダンス大国にしたい、と。ちなみに、ずっと気になっていた“カリスマ”カンタローの由来も聞いていいですか?
カンタロー:あはは。2002年くらいにカリスマ美容師ブームがきたんですよね。その当時、僕はまわりから「カリスマ」ってよく言われていたんです。「お前の言うことカリスマだよ」みたいな。でも、そのカリスマブームが去ったとき、あえて名前に「カリスマ」ってつけたらウケるんじゃないかなって思ったのがきっかけです。おかげさまで初対面の人にも一発で覚えてもらえるので、そのまま使っています。ただ、HIROさんには「ふざけてんの???(笑)」と笑顔で何度言われたか(笑)。じゃあ、本名のほうがいいかってなって、僕の本名が神田勘太朗って聞いたら「本名もふざけてる(爆笑)」って笑われて。「失礼ですよ!」って僕も一緒に笑っちゃいましたけど。どっちにしろ目立つ名前で気に入っています。
――遠慮のないやりとりがとても微笑ましいです(笑)。では、最後に『DANCE ALIVE』の今後の展望を教えてください。
カンタロー:2025年には、大会自体を動員、影響力含めて圧倒的に世界一にしたいと考えています。そこで生まれたスーパースターがダンスだけでなく、例えばファッショニスタとなって着るものが世界のトレンドになり、世界中のアーティストが「このイベントで自分の楽曲をかけてほしい」と願い出るような、そんなイベントにしなければならない。会場への動員数はもちろん、リアルタイムで配信していく。そこから世界中の人が投票できるようになり、着用している衣装もその場で購入できるように環境を整えたいと考えています。そしたら会社のアイデンティティみたいになるお城を造りたいですね。だって、空港からヘリコプターに乗って会社の城に招待されて、くノ一が受付とかしてたらやばいじゃないですか。「なんてクレイジーな会社なんだ!」「アイラブジャパーン!」ってなるはずなんで。まあ、みんなバカにするんですけどね(笑)。そのためにも、まずは2020年にはプロのダンスリーグを作るように実はみんなで準備しています。日本からアメリカやヨーロッパへ輸出して、リーグごとに所属してるダンサーが移籍して……といった動きが普通の世の中になっていったら、もっと面白い世界が広がっていくんじゃないかなと思っています。応援よろしくお願いします。
(取材・文=佐藤結衣/写真=石川真魚)
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