星野源、E-girls、Anly、Beverly、さユり……タイアップならではの創造性楽しめる新曲

 今回は星野源の「ドラえもん」(『映画ドラえもん のび太の宝島』主題歌)、E-girlsの「Pain,Pain」(TBS系火曜ドラマ『きみが心に棲みついた』主題歌)など、魅力的なタイアップ楽曲を紹介。ドラマやアニメの設定、ストーリーを反映させながら、アーティスト自身の音楽性と強く結びつける。タイアップならではの創造性を堪能してほしい。

星野源『ドラえもん』

 “何者でもない、普通の人でも未来は作れる”という『ドラえもん』の根底のテーマを射抜く歌詞、そして、J-POPとニューオーリンズと「笑点のテーマ」(作曲/中村八大)を融合させたという懐かしくて新しいサウンドメイク。アニメの世界観に寄り添うベーシックなアニソンのスタイルに回帰しながら、アルバム『YELLOW DANCER』以降の音楽的なコンセプトをさらに先に進めた「ドラえもん」(『映画ドラえもん のび太の宝島』主題歌)は、いまや日本を代表するエンターテイナーとなった星野源の現在地を正確に示すハイブリッドな楽曲に仕上がっている。これだけ精密に作られているのに、パッと聴きは“愉快で切ないポップソング”になっているのも素晴らしい。スキだらけなのにスキがない、新たな『ドラえもん』の名曲である。

星野源 - ドラえもん 【MUSIC VIDEO & 特典DVD予告編】
E-girls『Pain, pain』

 E-girlsの新シングル表題曲「Pain,Pain」はドラマ『きみが心に棲みついた』(TBS系)主題歌。“愛されたい”という切実な感情に揺り動かされながらも、自分の愛の形を見つけようとする女性の姿を描いた歌詞(作詞はEXILE、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEなどの楽曲を数多く手がける小竹正人)は、ドラマの主人公・小川今日子(吉岡里帆)のイメージとぴったり重なっている。緊張感のあるストリングを軸にしたイントロ、スリリングな手触りの平歌から一転、サビに入った瞬間に大らかな解放感をたたえたメロディが広がる楽曲構成も印象的(作曲は伊東歌詞太郎とのユニット・イトヲカシでも活動中の宮田“レフティ”リョウ)。ガールズクラッシュ的なイメージが強かったE-girlsにとっても新機軸となる楽曲だろう。

E-girls / Pain, pain (Music Video) ~歌詞有り~
Anly『Beautiful』

 軽快なアコースティックギターの響き、爽やかな響きを備えたストリングスサウンド、心地よい広がりを感じさせるメロディライン、そして、<燦燦とまぶしい この愛を 歌おう 讃えよう>という祝福の祈りをたっぷりと含んだ歌詞。TVアニメ『七つの大罪 戒めの復活』(TBS系)エンディングテーマに起用されたAnlyの新曲「Beautiful」は、堂々としたタイトル通り、世界を彩るような美しさに溢れたミディアムナンバーに仕上がっている。7人の大罪人による伝説の騎士団を巡る物語『七つの大罪〜』における“過酷な状況のなかで生まれる美しい愛情”に焦点を当てたこの曲は、1970年代のフラワーチルドレン的な雰囲気を持つAnlyのアーティスト性をさらに際立たせていると思う。

Anly 『Beautiful』MV Short Ver.

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