Crossfaithが語る、海外&同世代バンドからの刺激 「やってきたことは間違ってなかった」

Crossfaithが語る、海外&同世代バンドからの刺激 「やってきたことは間違ってなかった」

「シングルがある種のゲートウェイで、アルバムで深みを見せる」(Hiro)

ーーCrossfaithはメジャーデビュー以前、アルバムやミニアルバムとして楽曲をまとまった形で発表してきましたが、シングルのように3曲程度でひとつの作品を表現するやり方はまた異なると思うんです。

Teru:そうですね。さっきKoiちゃんが言った「リード曲だからこそ明るい歌詞にしよう」だとか、シングルを作るにあたって自分たちの中で試行錯誤しながら作ってきたので、だから『New Age Warriors』以降のシングルが3枚とも違う作風になったのはその結果でもあるだろうし。あと、シングル用に曲を書いていても、アルバムというのを将来的に考えたうえで曲のバリエーションを考えるし、今自分たちが何をしたいのか、どういうことを伝えたいのかを試している感覚に近いのかもしれないですね。

ーー音楽の聴かれ方も、最近ではCDからストリーミングやサブスクリプションへと移行しつつあります。そんな状況下で「もはやアルバムを作ることに意味がない」と発言するアーティストもいますが、Crossfaithにとってシングルやアルバムを作ることにはどういう意味があるんでしょう?

Teru:たぶん、メンバー各々違う考えを持っているとは思うんですけど、今自分がシングルを3枚作って思うのは、短編映画がシングルなのかなという気がしていて。

Hiro:うんうん。

Teru:やっぱりアルバムっていう10曲以上ぐらいの長さだと、1曲の前後について考えたりできるし、時間の流れや表現できる幅も全然違うと思うんです。

Koie:まぁ、シングルは名刺みたいなものじゃないですかね。で、アルバムは……カツ丼みたいな(笑)。

Kazuki:名刺とカツ丼って、どんな比較やねん(笑)。でも、曲の書き方としては若干違うところがありますよね。シングルは曲単位でいろいろ突き詰めて1曲1曲の精度を上げていくところがあり、アルバムになるとアルバムというひとつの作品を通して曲のバランスであったり、各曲にどういう意味を持たせるかとか、そういうところまで広がっていくし。

Teru:だから今はアルバムを早く作りたいなって、めっちゃ思っているんですよ。

他のメンバー:うんうん。

Teru:アルバムで表現したいって気持ちがすごく強まってますし。

ーー気づいたら『XENO』のリリースからだいぶ経ちましたが、今聴いてもすごく新鮮に楽しるアルバムですよね。

Kazuki:深くまで味わってもらえる1枚というか。

Hiro:Crossfaithは特にそういうところがあるのかもしれないですね。シングルがある種のゲートウェイで、アルバムでもっと深みを見せるというか。

Teru:フェスで俺たちのことを知ってくれた人がワンマンライブに来てくれたりするのも、そういう感覚なのかもしれないですね。

Hiro:自分自身、ほんまに好きなアーティストってアルバムを通して聴いて好きになったことが多かったし。むっちゃ好きやったアルバムって何年経っても、聴いたらいつでもそのときに戻れるじゃないですか。あれがいいんですよね。

Teru:俺たち自身がそうやって育ってきたから、同じ表現をしたいというのもありますよね。それがアルバムを作る、シンプルな理由かもしれないです。

「『XENO』以降にやってきたことは間違ってなかった」(Koie)

ーーなるほど。今回のシングルには、10周年ツアーの模様が早くも収められていますし。僕もこの映像が収録されたZepp Tokyo公演を観ましたが、セットリストがハンパなくて(参照:Crossfaithが10周年ツアーで見せた“信念” 初日公演をいち早く分析)。

全員:(笑)。

Teru:1曲目からわかってくれました?

ーーもちろんです。デビューアルバム『The Artificial Theory for the Dramatic Beauty』(2009年4月発売)からの2曲(「Mirror」「Blue」)に最新ナンバー「Freedom」が続くという冒頭3曲の流れだけで、お腹いっぱいになりましたから(笑)。

Koie:ステージからお客さんを観ているとよくわかるんですけど、「Mirror」と「Blue」をやったときにアガるファンと「ん? 盛り上がってる? バンドにとって大事な曲なのかな?」って表情を浮かべるファンに二分するんですよ(笑)。でも「Freedom」になった瞬間に、「Mirror」と「Blue」で動かなかった人たちも含めて、フロア全体が動く。そのときに、俺たちが『XENO』以降にやってきたことは間違ってなかったと確信できました。

ーー本当に10年間を総括するようなセットリストでしたし、発見の多いライブだったと思いました。

Koie:実際2、3年ぶりに合わせるような曲も選んでいて、演奏したときにいろいろ思い出す瞬間もありましたよ。感極まったりもしたし。

Teru:全部、自分たちの一部やからな。

Koie:うん。そういう意味では、観てくれたお客さんも俺たち自身も「自分たちはどこからやってきか」ってことを再認識できるようなものにしようと思っていたので、結果は大成功だったと思います。

Teru:例えば1stアルバムを作っているときも、「Freedom」を作っているときも、「Wipeout」を作っているときも、それぞれに変わらないものがあって。やっぱり「自分たちの曲が一番カッコいいやろ!」と思う曲をライブでプレイする、そういう強い気持ちで曲を作っているので、昔の曲を演奏したときにも「おお、ええやん!」と感じるわけです。例えば小説家や映画監督でも処女作と今の最新作って、たぶんつながっていると思うんですよ。小説家の処女作にはその小説家のすべてが詰まっていると聞いたことがあるんですけど、ひょっとしたら音楽にもそういう部分があるのかな。しかも、Crossfaithはメンバーチェンジもないですし。そういうつながりがあるからこそ、「Mirror」「Blue」「Freedom」という流れをしっかり受け止めてもらえたのかなって気がします。

ーー初回限定盤付属のDVDにはそのツアーから「Mirror」「Freedom」「Leviathan」という、一番オイシイ部分を抜き出して収録しているわけですが。

Koie:そうですね(笑)。頭と新曲とケツみたいな。しかも、大きい会場で演奏している「Mirror」の映像って一般には公開してなかったので、10周年ツアーだからこその選曲ですね。

Teru:そして、さらにもうひとつあるんですよ、シークレットのコンテンツが。実は3曲だけじゃないっていう。

Koie:あ、そうそう。探してほしいですね。しかも、見つけてから「あ、これ10年前のじゃない!」と気づくと。まあ、100%見つけられると思いますけどね(笑)。

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